国立大学法人岡山大学は8月12日、大学院自然科学研究科の博士前期課程1年の岸淵美咲大学院生と同大学術研究院自然科学学域の鈴木弘朗助教、林靖彦教授らの研究グループは、カーボンナノチューブに六方晶窒化ホウ素(hBN)を合成した新規材料(一次元hBN/CNTヘテロ構造)の大規模集合化(バルクスケール化)に成功し、その新規材料において脳のシナプスのようなメモリスティブな振る舞いを発見したことを発表した。
メモリスタは、素子を通過した電荷の情報を抵抗変化として記憶する受動素子。脳のシナプスを模擬したような動作が可能であると考えられており、人間の脳と同じ思考回路を持つニューロモルフィック(神経形態学的)コンピューティングに向けて必要不可欠とされている。
今回メモリスタ動作を明らかにした材料はワイヤー状で曲げられることから、フレキシブルデバイスへの実装が期待できるという。フレキシブルなメモリスタ素子は、今後AIやIoEの発展に大きく寄与するとのこと。
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