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ソフトバンクが2030年の6Gに向けた最新技術やHAPSの進捗を公開

2021年07月28日 10時00分更新

HAPSに搭載される無線機や、アンテナを制御する新技術を公開

 昨年、成層圏での飛行試験に成功したHAPSに搭載された、無線基地局の備えた「ペイロード」の実機も公開されました。基地局が正常に動作するためには、機器を温めたり、逆に冷やしたりする制御が必要なのだそうですが、独自開発の対策でその課題をクリア。心配されていた成層圏環境での振動も、地下鉄と同レベルであることが確認できたそう。実用化に向けて、機体のさらなる軽量化や電力利用の効率化を進めるとのこと。

メディアに公開されたペイロード

ペイロードは無人航空機の下に搭載される

ペイロードの内部構造

実験での飛行時間は20時間16分で、そのうち成層圏滞空時間は5時間38分だったという

成層圏フライトでの実験内容

LTE通信によってZoomでのビデオ通話にも成功

実用化に向けて、さらに取り組むべき課題も明らかになったという

 アンテナを搭載する期待が動いても、セル(エリア)を固定される「フットプリント固定制御」の新技術も紹介されました。1つは「回転コネクター」で、機体とアンテナの間のケーブルがねじれることなく、コネクターを回転させられるデバイス。もう1つは、ビームフォーミングの方向を制御できる「シリンダーアンテナ」。どちらも、HAPSで大きな役割を果たすことになりそうです。

回転コネクターの仕組み

機体が動いたり、アンテナが回転したりしても、ケーブルはねじれない

回転コネクターの試作機も披露された

シリンダーアンテナの仕組み

シリンダーアンテナもHAPSに搭載される

シリンダーアンテナの試作機

 HAPSは、日本の全国土のエリアカバーを目指すもの。数年前には、遠い将来のことにように思った人が多いのでは? すでに、近い将来の実現を期待してよいフェーズに入っているようです。

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