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これまで搭載が困難だった機器にも異常検知ソリューションを提供

エイシング、対象機器のマイコンに直接搭載できる超軽量異常検知アルゴリズム「MSAT」

2021年07月27日 13時30分更新

 エッジAIスタートアップのエイシングは7月27日、KBオーダーで実装可能な超軽量異常検知アルゴリズム「MSAT(Memory Saving Anomaly Tracker)」を開発し、顧客企業各社への提供を開始したと発表。

 同社によれば、昨今のDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れや、それにともなうファクトリーオートメーションの需要増など、さまざまな分野で異常検知のニーズが高まっているという。たとえば、工場では製造装置や生産ライン全体の生産性の向上とメンテナンス効率の向上を目的として異常検知が必要とされている一方、実際に導入を検討する場合には、ハードウェアの追加・変更やデータ収集、異常判定に用いるしきい値の決定など多くのハードルが存在するとのこと。

 軽量なAIアルゴリズムの開発に強みを持つとうたうエイシングは今回、機械制御に特化した独自エッジAIアルゴリズムの研究開発で培った知見と技術を活用して、MSATを開発した。

 MSATは、従来のIsolation ForestやKNNといった手法と比較した際、精度を落とすことなく、必要なメモリー量を最大で数百から数千分の1に抑えることに成功したという。また、従来のアルゴリズムと比較してメモリー量を大幅に削減することで、対象機器のマイコンに直接搭載可能とした。これにより、従来は搭載が困難だった機器にも異常検知ソリューションを提供するとしている。

 エイシングは、今回開発したMSATだけでなく、クラウド接続を必要としない軽量なアルゴリズムの開発を進めている。同社は、これらの軽量なアルゴリズム群「AiiR」シリーズの提供を通じて、社会の課題を解決し、エッジAIの普及に努めるとしている。

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