「Steel Legend」と「Pro4」の中間に位置する新ブランド
ASRockのゲーム向けAMD X570マザー「X570S PG Riptide」をレビュー、ファンレスの実力もチェックしてみた!
ASRockが5月31日に発表した「X570S PG Riptide」は、チップセットとして「AMD X570」を搭載するメインストリーム向けのマザーボードだ。高性能CPUも安心して利用できる高品質な電源回路を搭載するほか、大型で重量のあるビデオカードをしっかりと支えてくれるホルダーを同梱するなど、PCゲームユーザーに向いた作りが特徴だ。10月中旬に発売予定で、価格は未定。
今回は、発売前となるX570S PG Riptideの機能性を紹介するとともに、実際にCPUを組み込んで高クロック時の安定性や冷却性能などを検証してみたい。
「Steel Legend」と「Pro4」の中間に位置する新ブランド
新設される「PG Riptide」ブランドだが、「Steel Legend」ブランドと「Pro4」ブランドの中間に位置付けられているという。どちらかといえば入手しやすい価格帯のマザーボードながら、「PG」(Phantom Gamingの略)の名のとおりゲームに向いた機能や装備を搭載しており、PCゲームユーザーにとっては買い得感の高いマザーボードになるだろう。
現行モデルでは、本機のほかに「AMD B550」を搭載する「B550 PG Riptide」をラインナップしており、AMDのRyzen向けマザーボードのみの構成となる。今後の展開は不明ではあるが、こうしたRyzen対応モデルを先行させるという戦略自体、自作市場におけるAMDやRyzenシリーズの強さと注目度の高さを感じさせる。
X570S PG Riptideの製品名には「X570S」と入っているが、「AMD X570S」という新しいチップセットを搭載しているわけではない。スペック欄にも搭載チップセットとしては「AMD X570」と記載されており、リビジョンが変わっているわけでもなさそうだ。
こうした記述の変化は、主にマーケティング的な意味合いが強いと考えている。X570搭載マザーボードは2019年7月、B550搭載マザーボードは2020年6月に各社から発売されている。チップセットの位置付けはX570のほうが上だが、日進月歩のPCパーツ業界で、約1年後に発売されたB550搭載マザーボードのほうが、装備面では優れているということも多い。
最新トレンドを踏まえて改良し、こうした逆転現象を解消したのがX570Sというネーミングのマザーボードなのだ、ブランディングも大きな目的の1つなのだろう。ユーザーから見ても、X570Sが製品名にあるマザーボードを選べば、古い製品を掴む可能性がなくなるわけで、これはこれで分かりやすいネーミングだ。
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