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第一弾の仮想オフィスの次は仮想イベントプラットフォームへ

日立ソリューションズ、米6Connexのオンラインイベントサービスを国内展開

 2021年7月15日、日立ソリューションズは「6Connex Virtual Event Platform」の国内販売を開始した。4月に発表された仮想オフィスサービス「Walkabout Workplace」に引き続き、オンラインイベントのビジネスに参入し、新たなワークスタイルの実現を支援する。

日立ソリューションズ スマートライフソリューション事業部 ワークスタイルイノベーション本部 本部長 小山善直氏

多彩なテンプレートでオンラインサービスを迅速に立ち上げ

 日立ソリューションズが国内販売する「6Connex Virtual Event Platform」は、クラウド型のオンラインイベントプラットフォームで、2011年に創業した米国テキサス州の6Connex(シックスコネックス)社のサービスとなる。スタイリッシュなデザインの会場を短期間に、仮想空間上で構築できる多彩なテンプレートを提供する。

セミナーホールのテンプレート

ホールやブース

 また、ビデオチャットやオープンチャット、プライベートチャットを使うことで主催者と参加者のコミュニケーションを促進できるほか、Google翻訳による100か国語以上のリアルタイムテキスト翻訳にも対応する。さらに複数のブースへの勧誘を促すポイントラリーの機能を持つほか、参加者の行動を解析し、可視化したレポートの提供、AIを用いた参加者同士のマッチングも可能になっている。

 さらにプラットフォームサービスとして他社サービスとの連携も図られており、SalesforceやMarketoといった営業支援サービス、ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツール、YouTubeなどのライブ動画配信サービス、FacebookやTwitterなどのSNSなど、さまざまなツールと連携し、柔軟なイベント企画が可能となるという。

オンラインイベントにリアルならではの価値を

 発表会に登壇した日立ソリューションズの小山善直氏は、オンラインイベントサービス参入の背景として、ニューノーマルにおける行動様式の変化を挙げる。コロナ禍では、人が集まること、対面で会うことを避ける必要があり、オフィスでの勤務もテレワークに大きくシフトし、営業やイベントなどもオンライン化された。特にイベントに関しては、2020年4月以降オンライン化の流れが加速し、今ではセミナーの7割はオンラインにシフトしているという。

 オンラインイベントは場所を選ばないため、参加者のメリットは大きい。首都圏のイベントに地方からも気楽に参加でき、移動時間も交通費もかからない。また、スクリーンも見やすく、録画がある場合はあとから観ることも可能になる。

 また、主催側から観ても集客力が高くなるというメリットがあり、特に地方の参加は増えるという。「弊社のRPAセミナーはオンライン化して集客力が85%アップした。つまり、今までの約2倍の人たちに集まってもらった。首都圏は10%で、残りは地方からの参加だった」(小山氏)と手応えを感じる。また、会場費や人件費、資料印刷などのコストも削減できるといったメリットもある。

 さまざまなメリットがある一方、オンラインイベントではリアルイベントのような凝った演出ができず、参加者と直接コミュニケーションとったり、カタログを渡すといった機会が得られないといったデメリットがある。こうしたオンラインイベントの課題を解消するのが、今回展開する6Connex Virtual Event Platformになる。

オンラインイベントの課題

 小山氏は、自社のRPAセミナーを例に6Connex Virtual Event Platformの活用例をビデオで披露。イベントにあわせて会場をテンプレートから選択できるためクイックにスタートできるほか、参加者とのやりとり、参加者同士のコミュニケーションできる点をアピール。さらに参加者の行動から興味のある分野や製品など顧客傾向を把握できるほか、システム連携によって効率的な営業活動も可能になるといったメリットも披露された。

 想定用途は多岐にわたっており、セミナーやワークショップ、フォーラムといった社外向けイベントのほか、会社説明会やインターシップなど社内イベントのほか、教育機関での学校見学やオープンキャンパス、製造プロセスや生産設備を紹介する工場見学なども想定されている。日立ソリューションズとしては前述したRPAセミナーのほか、DXに向けた顧客との共創をうながす「DXラボ」のオンライン版を6Connex Virtual Event Platformで展開していく予定となっている。

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