FITはペーパードライバーに最適なクルマ
知多半島出身が生んだ純情なアイドル、寺坂ユミさん(別名:ASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長)に色々なクルマに乗ってもらおうという本企画。しかし担当筆者が何を思ったのか、用意するクルマはHonda車ばかり。そして今回もHonda車。普段は温厚な担当編集のスピーディー末岡も「おめー! 何を考えているんだ」と怒り心頭です。ですが今回はHonda車にしなければならない理由があるのです。
それは、今回の取材が「純情のアフィリア・寺坂ユミの目指せ! 脱ペーパードライバー計画!」の最終回取材も兼ねているから。それとHonda FITとはどんな関係があるんだ? というと、このペーパードライバー取材が、Hondaグループの教習所「レインボースクール和光」で、今回のスタート地点でもあるから。このようにHonda車でなければならない理由があったのです。
ペーパードライバー教習の様子は、そちらの記事を参考にしていただくとして、なぜFITを選んだのか? それはズバリ「色」です。アイドルグループの多くはメンバーカラーを定めることが多く、ゆみちぃ部長が所属する「純情のアフィリア」においても、それは規定されています。ゆみちぃ部長のメンバーカラーはズバリ「アクア」。なんと普段使っている財布の色までアクアという徹底ぶりです!
そこでHonda車でアクアっぽいカラリングのある現行車種を探したところ、FITのエアーライトブルー・メタリックがそれに近いと判断。さっそく、Hondaにお願いしてご用意いただいた次第です。さらに部長は「小さいクルマの方が運転しやすい」と以前の取材で申しており、今回の車種選択はジャストフィットじゃないか! と筆者は自画自賛します。
20年の歴史を持つロングセラーコンパクト
それでは、今回のレビュー車種であるFITについてご紹介しましょう。シティ、ロゴに変わる新コンパクトカーとして、FITが最初に誕生したのは2001年のこと。センタータンクレイアウトを採用したことで、広い車内を確保したことが受け、大ヒットとなりました。今回試乗するモデルは2020年にフルモデルチェンジした4代目になります。
現行FITのラインアップはかなり多彩。大きくわけると、最廉価となるシンプル仕様の「BASIC」、コンビシートやフルLEDヘッドライトなどを装備したコンフォート仕様の「HOME」、シートやソフトパッドに撥水ファブリックを採用し、16インチアルミホイールなどを装備したスポーティー仕様「NESS(ネス)」、フロントグリルとバンパー(フロント・リア)を専用デザインとし、ホイールアーチプロテクター・ガーニッシュ(サイドシル・ドアロアー)などを装備したSUVルックの「CROSSTAR(クロスター)」、ブラウンの専用内装色を設定し、本革シートなどを装備した最上位仕様「LUXE(リュクス)」の5タイプを用意します。
今年6月からは、走りを追及した純正用品メーカー「ホンダアクセス」が手がけたコンプリートカー「Modulo X」も加わりました。カラーバリエーションは多彩で、基本10色に加え2トーンがあり、さらに仕様によっては特別色などがあり、なんと22色!
さらにパワーユニットはハイブリッドの「e:HEV」と排気量1.3リットル直列4気筒エンジンのガソリン仕様の2種類を用意。それぞれに前輪駆動車と四輪駆動車があり……というわけで、「あなたにFITしないFITはない!」と言わんばかりの強力ラインアップ。「こんなにバリエーションがあったら、生産現場は大変だろうなぁ」と老婆心ながら思う次第です。ちなみに製造は、ゆみちぃ部長の故郷に近い鈴鹿製作所が請け負っています。
今回の取材車はBASIC e:HEV、FF仕様。さっそくゆみちぃ部長に価格当てクイズを開催してみることにしました。以前Honda eを「200万円くらいですか?」と発言し、実際は450万円と倍以上の価格だったことから「350万円くらいですか?」と予想したゆみちぃ部長。正解は199万7600円。これにナビやら何やらのオプションが加わって235万4000円! 「え? 最初に乗った軽自動車とあまり変わらないんですか?」と、ゆみちぃ部著の大きな目は、より大きく見開いて、たいそう驚いたご様子。ゆみちぃ部長は「軽自動車とこのクルマで、どのくらい維持費が違うんですか?」と興味津々。
大きく異なるのは5月に納める自動車税で、軽自動車が1万800円であるのに対して、FITは3万500円。また車検時に支払う重量税も異なります。ちなみに自賠責保険はあまり変わらず。任意保険はケースバイケースですが、軽自動車の方が少し安い傾向のようです。
e:HEVは、1.5リッター直4 DOHC (i-VTEC)16バルブのエンジンに、駆動用と発電用の2つのモーターを搭載したパワーユニット。一般的なパラレルハイブリッドのように、エンジンとアシストモーターの同時駆動するのではなく、走行シーンに合わせてエンジンとモーターを切り替えるというもの。またエンジンが生み出すパワーは駆動もしくは充電のいずれかに利用します。パラレルハイブリッドよりは構造がカンタンだけれど、シリーズハイブリッドよりは複雑なこの方式。シリーズハイブリッドは高速走行時の効率が悪くなりがちなので、高負荷時だけエンジンを使うというわけです。
インテリアはファブリックで、白を基調とした明るい印象。「黒一色のモノトーンより、こういう方がいいですね」と部長。「全体的にシンプルですね。どこか北欧デザインっぽくも見えます」だそうで、「シートの優しい手触りとか結構好みです」と笑顔。
Honda車といえば、後席の座面を跳ね上げることで高さのある荷物が積載出来る「トール・モード(チップアップシート)」でしょう。これは背の高い荷物はもちろんのこと、たとえばショッピングモールの駐車場など、バックドアが開けづらい時に、後席側に荷物をガンガン収納できる優れモノ。人も荷物もなんでもござれの後席ということで、ゆみちぃ部長に入ってもらいました。あれ? ちょっと違うみたいな。
荷室は後席座面が厚くなったためか、フルフラットにはならなくってしまったのは残念ですが、それでも広さは十二分。
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