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コンゴの妊産婦死亡減少に挑戦する沖縄発の医療スタートアップ

2021年06月29日 18時00分更新

 SOIK(ソワック)は6月29日、コンゴ民主共和国の首都キンシャサにて妊婦を対象とするデジタル産科健診の実証試験を現地保健省と合同で実施すると発表した。

 同社が開発したスマホ完結型の産科健診プラットフォーム「S-PAQ」の実証事業で、11月より開始。コンゴ民の公的診療所(およそ8000施設)に開発したパッケージを導入する。最大5000名の妊婦を対象とする。産前パッケージは1時間の研修で使い方を習得できるシンプルな操作性を特長としており、安価かつ電源がないところでも使用できるIoT医療機器を接続して産科健診をスマホで完結させるプラットフォーム。安価な医療機器を活用して看護師が一人で健診プロセスを行なえることに加え、インフラが不足する僻地においても保健サービスの質を向上させることができるとしている。

 同社代表取締役の古田氏は国際協力機構(JICA)勤務中にコンゴ民主共和国に赴任した際に現地の社会課題を目の当たりにし、沖縄にあるデジタル医療機器スタートアップにてアフリカ市場開拓や製品開発に取り組むなかでソリューションを考案。開発途上国で周産期医療活動を展開する「母と子の医療を世界に届ける会」(特非)およびアフリカ向けIT開発に強みを持つヘルスアンドテックとともにS-PAQを開発して活用をスタート。6月時点で30名以上の妊婦へ活用しており、今後は現地スタッフと検証を重ねながら、活用の増加を進める。

 第1回実証事業は11月から12月、第2回は2022年1月~3月を予定。実証事業において超音波画像診断装置、 胎児モニター、生化学装置、尿分析装置については国内メーカー製品を用いる予定で、そのほかの機材などに関しては共同実証事業パートナーを募集している。

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