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ポケモンならではの要素を取り入れた、5対5のリアルタイム戦略ゲーム

『Pokémon UNITE』ネットワークテストをプレイ! MOBA未経験者もドハマりすること間違いなしの注目作だ

2021年07月03日 14時00分更新

簡略化されつつも、MOBAらしさはそのまま

エオスエナジーをゴールに運ぶために、どんな強みを活かすべきか

 既存のMOBAと比べると、拠点であるゴールエリアには大きな特徴がある。

・拠点からミニオンが発生しない
・拠点自体に自動攻撃能力がない。守らないと、どんなに弱い相手にも破壊される

 守備が手薄になったゴールにエオスエナジーをこっそりゴールするのは、「ゴール」の名の通りまるで球技のようだと感じた。本質的にはほかのMOBAでもそうなのかもしれないが、戦略の幅を直感的に想像できた点は大きい。

スタート直後の様子。このルート選択でもたつくと序盤けっこうな差がつくので、スタート前のクイックチャットでちゃんと宣言しよう

 また、ルートが上下の「2つ」である点も特徴。中央エリアも存在するが、あくまでも上下ルートを繋ぐ道であり、ゴールエリアが存在するのは上下のルートだ。これにより、MOBA初心者でもチームのリソース配分という要素に気づきやすく、大きなミスをしづらいのではないか。上:中央:下で5人を2:1:2で配分し、中央の1人が臨機応変に動くというスタイルに、自然に落ち着くはずだ。

 これは「リアルタイムに変化する戦況を各自が判断して動く」というMOBAの醍醐味を、少ない知識で体験できるマップだと感じた。

 まったくのMOBA素人が3ルートのゲームをやったら、自由に移動してガラ空きのルートが出てしまうこともあるだろう。そしてルートが多くなるとマップも必然的に大きくなり、ルート選択ミスの大きさが致命的なものとなってしまう恐れもある。

今後多くのドラマを生むであろう「サンダー」

 さらに試合終盤、マップ中央にサンダーが登場する。サンダーを倒すことができれば相手チームのゴールエリアが故障し、一定時間高速でゴールすることができるようになるのだ。これが実に強烈で、相手の守備にほんのわずかでも隙があるとゴール可能となるうえに、ラストスパート期間はスコアが2倍で計上される。まさに"大逆転のチャンス"だ。

試合時間とスコアのグラフ。サンダーのバフで大逆転に成功した

 逆転が難しいとされているMOBAというジャンルにしては、かなり気前のいいシステムではないだろうか。優勢を覆しかねないサンダーの出現前後はスリル満点。いつ誰がサンダーに向かうか、ミニマップから目が離せない。この逆転加減、最後に望みが残る感じがなんとも心地よい。優勢側はいかに対サンダーの準備を邪魔するか、劣勢側はその邪魔をかいくぐりつつレベリングするか、という駆け引きを楽しむことができる。

 サンダーに集中しすぎるあまり、こっそりと抜け駆けした「プクリン」が、サンダーのバフ効果抜きで重いゴールをドカンと決めた……なんていうシーンも目にした。ぜひ実際に遊んで、この緊張感を味わってみてほしい。

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