クリエイティブ以外の用途でも十分活用できるスペック
第11世代Core+Iris Xe搭載! 画像処理も動画処理もサクサク快適な14型モバイルノートPC「DAIV 4P」
マウスコンピューターのクリエイター向けブランド「DAIV」シリーズに、「Tiger Lake(タイガーレイク)」搭載で、1Kgを切る軽量モバイルノートパソコン「DAIV 4P」が登場した。数年前までモバイルノートパソコンといえば、13.3型液晶を採用したモデルが主流だった。だが、ここ最近は液晶の狭額縁化が進み、少し前の13.3型ノートパソコンと同じフットプリントで14型液晶が利用できるようになり、今では14型が主流になりつつある。
軽量モバイルノートパソコンとはいえ、そこはDAIVシリーズの1台。しっかりクリエイター向けの仕様になっていて、十分な実用性を持ったモデルに仕上がっている。
筆者は本業がプロカメラマンということもあり、ロケのお供に最適なモバイルノートパソコンを常に欲している。すでに持っているが、新しいモバイルノートパソコンが出るたびにチェックを行なっている次第だ。
DAIV 4PはTiger Lake搭載の軽量モバイルノートパソコンであり、なおかつ高色域液晶を備えているため、非常に興味の湧く1台といえる。今回は試用機をお借りする機会を得たので、仕事用に最適かどうかという観点も含め、本機をレビューしていく。
DAIV 4Pの主なスペック | |
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ディスプレー | 14型(1920×1200ドット、WUXGAノングレア) |
CPU | Intel「Core i7-1165G7」(4コア/8スレッド、2.8~4.7GHz) |
グラフィックス | Intel Iris Xe グラフィックス |
メモリー | 16GB(DDR4-3200、8GB×2) |
ストレージ | 512GB SSD(M.2接続/NVMe対応) |
インターフェース | USB 3.0 Type-A(5Gbps)×2、USB 3.1 Type-C(10Gbps、ディスプレー出力共用)、Thunderbolt 4(ディスプレー出力共用)、HDMI出力端子、SDカードリーダー、ヘッドフォン出力/ヘッドセット |
通信規格 | Intel Wi-Fi 6 AX201(IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax)+Bluetooth 5.0 |
内蔵カメラ | 100万画素ウェブカメラ(Windows Hello顔認証カメラ搭載) |
サイズ | 約308.8(W)×213(D)×16.4(H)mm |
重量 | 約985g |
バッテリー駆動時間 | 約12時間 |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
便利だらけの軽量薄型ボディー
まずは、DAIV 4Pの仕様を確認していこう。CPUにはモバイル向けの「Core i7-1165G7」が搭載されている。Tiger Lakeシリーズの中では比較的低消費電力で、従来モデルでいうところの「U」シリーズに相当する。グラフィック機能はCPUに内蔵されている「Intel Iris Xe グラフィックス」で、従来のIntel UHD グラフィックスからは大幅に性能が向上している。最新型となるCore i7-1165G7はすでに多くのパソコンに搭載されているが、その性能は折り紙付きだ。
今回の試用機は、メモリーが16GB(8GBx2)、ストレージがM.2接続の512GB SSDを搭載したベーシックモデルで、価格は15万3780円。ベーシックモデルでありながら、快適な作業ができるスペックを持つ軽量モデルであることを考えると、これはお買い得感がある。
Tiger Lake世代ということで、ストレージはPCIe Gen4に対応しているが、ベーシックモデルはGen3接続になっている。BTOではメモリーを最大64GBまで増設可能で、ストレージもGen4接続の2TBが選択できる。DAIV 4Pを目一杯使い倒したいと考えているなら、メモリーやストレージの強化も考慮したほうがいいだろう。
外観は至ってシンプルな薄型モバイルノートパソコンだ。外装はマグネシウム合金を採用し、堅牢性と軽量をあわせ持っている。サイズは約308.8(W)×213(D)×16.4(H)mmで、14型ノートパソコンとしてもかなり小型になっている。重量は約985gと1Kgを切っており、持ち運びに不満は感じないだろう。加えて、バッテリーの動作時間もスペック上は約12時間と余裕があるのもありがたい。
14型の液晶は最近主流のフルHDサイズ(1920×1080ドット)よりも縦に長い1920×1200ドットになっている。フルHDの16:9よりも縦方向に長いため、14型であっても横幅が短く、そのぶんパソコン本体の小型化にも貢献している。また、DAIVシリーズらしくsRGB比100%の高色域液晶を採用。色の再現性が高いため、仕事用のツールとしても役立つ。フルHDよりも縦方向に余裕があるので、ツールパレットの多いクリエイティブ系アプリでは作業エリアが広がり、効率もよくなるだろう。
インターフェースは左右に振り分けられており、両側にUSB 3.0 Type-A、左側にUSB 3.1 Type-C、右側にThunderbolt 4が用意されている。左右のUSB Type-CはどちらもUSB Power Deliveryによって本体への充電も可能だ。充電には65W以上の出力が必要だが、緊急時において対応がしやすいだろう。
左側のUSB 3.1 Type-C、右側のThunderbolt 4端子とHDMI端子を組み合わせることで、最大で4画面出力ができるのも便利だ。さすがに4画面で使うことはそうそうないだろうが、USB Type-C端子がデイジーチェーン接続に対応していたり、複数の画面出力経路が用意されているため、ほかの機器との接続時に対応しやすい。1つ難点があるとすれば有線LAN端子がないことだが、USB 3.1 Type-C端子があるので、有線LAN端子のついたポートリプリケーターを用意すれば有線接続も可能だ。また、無線LANはWi-Fi 6に対応していて、ルーター側が対応していれば最大2.4Gbpsの無線通信もできる。
なお、USB 3.1 Type-C接続のポートリプリケーターに電源、有線LAN、ディスプレー出力を接続したり、USB PD対応で有線LAN端子を内蔵するディスプレーを用意して、USB Type-C端子にケーブルを1本挿すとパソコン周りがかなりスッキリするのでオススメだ。
キーボードはノートパソコンにとって変えようのない重要なパーツの1つだが、DAIV 4Pのキーボードはかなり入力しやすい。金属筐体なこともあり、キーを打ち込んだときの剛性感は高く、たわみもまったく感じなかった。適度な重さと遊びの少ないストロークは入力される位置がわかりやすく、テキスト入力もスムーズにできる。
キーピッチは約19mm、キーストロークは約12mmとコンパクトではあるが、操作しやすい大きさでキー同士の隙間に余裕があるため、打ち間違いしにくいという印象を持った。一部小さくなっているキーはあるものの、実用上気になるほどではない。
マグネシウム合金製で軽く、そして剛性感もあるため、持ち運んで使う際は十分な安心感が得られる。インターフェースは実用性が高いほか、拡張性も確保されているのは先々安心といってもいい。デジタルカメラとパソコンはUSBケーブルで接続した状態で使用することも多く、左右にUSB端子があるとケーブルを取り回しやすくなるので便利だ。ここもまた評価できるポイントといってもいいだろう。
細かい点だが、SDカードリーダーは通常サイズのSDカードが利用できるのは高く評価したい。最近のコンパクトなノートパソコンでは、Micro SDカードリーダーが備わっていることが多いが、個人的にMicro SDカードを使う機会はなく、むしろデジタルカメラのデータを吸い出すのに通常サイズのSDカードリーダーが必要なことが多い。その点、本体に対応のSDカードリーダーが最初から備わっていれば、別途カードリーダーを用意する必要がないのはうれしく感じる。
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