米Microsoftは6月24日(米国時間)、オンライン発表会にて「Windows 11」を発表した。2021年末からPCの新製品に搭載されるほか、2021年末~2022年内にかけて対象のWindows 10搭載PCに無償アップグレードを順次提供する予定。
UI、デザインを再設計
Windows 11では新しいUIを採用し、従来左下にあったスタートボタンは画面の中心に配置され、タスクバー、アプリのアイコンなどは中心寄りにレイアウトされる。スタートボタンは、クラウドとMicrosoft 365の機能により、AndroidやiOSの端末で閲覧していたものでも、最近使ったファイルを表示する。
新たに導入されるSnap Layouts、Snap Groups、Desktopsは、複数のアプリ画面やウィンドウを整理して画面スペースの利用を最適化する機能。また、仕事用、ゲーム用、学校用など、生活のさまざまな局面に合わせて別々のデスクトップを用意し、カスタマイズして使い分けられる。
接続性
Windows 11では、Microsoft Teamsのチャットがタスクバーに統合される。Windows、Android、iOSなど、プラットフォームやデバイスを問わず、テキスト、チャット、音声、ビデオが可能になる。相手がTeamsアプリをダウンロードしていなくても、双方向のSMSで接続できる。
また、Teamsによって友人や家族と自然とつながることができるようになり、タスクバーから、瞬時にミュートやミュート解除を行なったり、プレゼンテーションを直接始めたりできるようになる。
ゲーム向け機能
ゲーム向け機能は、「DirectX 12 Ultimate」やロード時間を短縮する「DirectStorage」を搭載。また、DirectX以降のゲームをHDR対応ディスプレーでプレイする際に自動的に色調やコントラストを補正する「Auto HDR」をサポートする。
さらに、ハードウェアの互換性を重視するという方針から、PCゲーム用アクセサリーや周辺機器をサポートする。Xbox Game Passも引き続き提供する。
ウィジェットを搭載
画面の左側からスワイプすることでウィジェットを呼び出し、最新のニュースや天気、通知などの情報を確認できる。
新しいMicrosoft Store
Microsoft Storeは、高速性を追求するためにシンプルなデザインを採用。アプリケーション、ゲーム、番組、映画などのすべてのコンテンツを検索しやすく、発見しやすくするという。Microsoft Teams、Visual Studio、Disney+、Adobe Creative Cloud、Zoom、Canvaなどのサードパーティー製アプリもMicrosoft Storeに追加するとアナウンスしている。
また、今回初めてAndroidアプリをWindowsで使えるようになる。今年の後半から、Microsoft StoreでAndroidアプリを検索し、Amazonアプリストア経由でダウンロードできるようになる。PCから、TikTokで動画を撮影して投稿したり、子ども向け英語アプリ「Khan Academy Kids」で学習したりすることが可能。本機能はインテルBridgeテクノロジーを使用しており、Amazon、インテルとのパートナーシップによって実現するもの。
ストアのオープン化
同社は、クリエイターや開発者向けに、Microsoft Storeのさらなるオープン化に取り組んでいる。開発者や独立系ソフトウェアベンダー(ISV)が、Win32、Progressive Web App(PWA)、Universal Windows App(UWP)などアプリフレームワークにかかわらず、アプリを提供できるようにする。
また、分配収益ポリシーを段階的に変更すると発表。アプリ開発者は、アプリに独自またはサードパーティーのコマースプラットフォームを導入するオプションも利用可能になり、その場合ストア収益の100%を確保できるようになる(マイクロソフトの取り分はない)。また、85/15(ゲームの場合は88/12)の分配収益でマイクロソフトのコマースプラットフォームを利用することもできる。
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