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壁全体に広がる夢のテレビ「Crystal LED」を見てきた~高精細・大画面が揃ったソニーの映像機器

2021年06月24日 12時00分更新

 ソニーは6月23日、ディスプレーソリューションのメディア向け内見会を開催した。日本初披露とする新世代の「Crystal LED」パネルや業務用プロジェクターなど、大画面・高画質のディスプレーニーズに応える製品群が一堂に展示されていた。

 ソニーは個人向けのテレビ製品だけでなく、法人や業務用途、パブリック用途のディスプレープロジェクターにも注力しており、ラインアップは32インチからの法人向けブラビアから、Crystal LEDを採用し、200インチを超えるC-series B-Seriesまで多岐にわたる。用途も映像を楽しんだり、情報を伝えたりするだけでなく、縦横数10mの大きさで空間を演出する用途までカバーしている。

ベゼルがなく、何枚も敷き詰められるCrystal LED

 その核には民生機や業務用機で培った高画質のノウハウが生かされている。

 例えば、ベゼルがなく巨大なLEDの壁が作れる「Crystal LED」パネルは、空間に溶け込むデザインを重視したCシリーズがあり、最大100万:1のディープコントラスト技術を採用。また、バーチャルプロダクションでの利用を想定したBシリーズは外光反射を抑えた表面処理によって広色域/高輝度(1800cd/m2)を実現している。両シリーズとも1.26mmと1.58mmのピッチサイズを用意し、映像処理にはX1 for Crystal LEDという専用開発のプロセッサーを用いる。

水しぶきの再現などもすごい

ハッと息をのむ鮮やかさのCrystal LED

マスターモニターの絵作りのノウハウが生かされている

これが1枚の大きさ、表面処理の違いで2つ並べられている

コントローラー

暗部階調の良さについてもアピールしていた

 大型の曲面スクリーンやジオラマなど立体物への投影ができる4K SXRDレーザー光源プロジェクターの「VPL-GTZ380」は1万ルーメンの高輝度、DCI-P3対応の広色域、ネイティブ4K投影、1万6000:1の高コントラストを実現。51kg/39dBとこのクラスでは軽量コンパクトで静音な仕上げとなっており、スタック使用にも対応している。X1 Ultimate for Projectorによる高画質処理も特徴だ。

VPL-GTZ380

動物の毛並みまで再現

法人でも引き合いが増えているブラビア

テレビで培った高精細が特徴の法人向けブラビア

家庭用との違いはロゴの位置、敢えて目立たない側面にしている

画面サイズの広さが特徴

ハドルスペースでの利用も提案

美しさと情報量を兼ね備えた30インチクラスの4Kディスプレー

 法人向けブラビアは、サイネージや会議室からハドルスペースまで多様な用途と予算に合わせたラインアップを誇る。サイズは32~100型が選べ、XRプロセッサーを採用したBZシリーズなども用意している。

個人向けにはない100インチの8Kディスプレーも用意している

 また、ビジネスプロジェクターについては、3LCDレーザー光源ディスプレーを持つ「VPL-FHZ7」14台を連結してジオラマを再現するといった小田急ロマンスカーミュージアムの採用事例もある。

VPL-FHZ7

 ほかにも、裸眼3Dを実現する“空間再現ディスプレイ”として注目を浴びた「ELF-SR1/BZ」はクリエイションだけでなく、医療分野での応用も注目されているという。輪切りにしたCT映像だけでなく、立体的に人体の状態が確認できる点はこれまでのディスプレーではできなかったことだ。ELF-SR1/BZはパシフィコ横浜で7月17日~9月12日まで開催される「恐竜科学博」などでも活用されているという。

ELF-SR1/BZ。写真では伝わりにくいが、立体的に人体の構造が分かる。

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