GRIPSは5月31日、アイカムス・ラボ、Luominen Labらと共同で、様々な研究・臨床現場で行なわれる分注作業を自動化する自動分注装置のコアモジュールとして、安価な卓上型ロボットアーム「Dobot Magician」を用いた実証機を開発したと発表した。
今回開発された自動分注装置のコアモジュールとなる実証機は、STEM教育向けロボットアームとして開発されたDobot Magicianを使用しているため、ロボットアーム自体は小学生から取り扱える高い操作性と省スペースを実現している。
また、繰返し精度±0.2mmの性能を有し、産業用ロボットとしても国内外の製造現場にも導入が進んでいるという。
分注を担うピペットには、アイカムス・ラボの電動ピペット「pipetty Pro」をDobot Magician用に調整したものを採用。
同製品は、高精度な連続分注を実現する世界最小・最軽量のペン型電動ピペットとして国内の研究・臨床機関において採用され、分注作業の制御、データのロギングを行なうソフトウェアにより、作業・実験結果の正確性、信頼性が求められる製薬の研究開発領域、受託検査領域において活躍している。
これら2つの製品を組み合わせることによって、同社は高精度な分注作業を安価に実現する自動化装置が実現できると考え、Luominen Lab 角田氏のもつ医療現場における新技術適用の知見から助言を得て、今回のコンセプト実証機の開発に至ったという。
今後はより汎用性を高め、ユーザーインターフェースの改善による処理速度向上、および実験データのトレーサビリティー向上に取り組み、製品化を進めていくとしている。
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