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4万円台でFeliCaと5Gに対応「OPPO Reno5 A」は格安スマホ界の救世主だ

2021年05月25日 13時40分更新

 購入しやすい価格のミドルクラスのモデルながら、防水・防塵やFeliCaに対応するなど日本のユーザーが満足して利用できる機能・性能を備えた、OPPOのSIMフリースマートフォン「OPPO Reno A」シリーズ。2021年5月25日に発表されたその最新モデルが「OPPO Reno5 A」となる。

 予約開始は6月1日からで、発売は6月11日。価格は4万3800円。

 今回はSIMフリー市場向けだけでなく、ワイモバイルや楽天モバイルからも販売されるというOPPO Reno5 Aだが、その名前の通り、OPPO Reno Aシリーズとして初めて5Gに対応したのが最大のポイントといえるだろう。ほかにも前機種「OPPO Reno3 A」と比べ大幅な進化を遂げている部分があるようなので、発売前のモデルをお借りすることができたので、どのような点が進化しているのか確認してみたい。

大画面だがディスプレーは液晶に

 まずは本体を確認してみると、OPPO Reno5 Aは6.5型ディスプレーを搭載し、サイズは約74.6×162×8.2mm、重さは182g。OPPO Reno3 A(6.44型ディスプレー、約74.1×160.9×8.2mm、175g)と大きく変わらないサイズ感で、ベゼルもとても細いという訳ではないのだが、フロントカメラ部分がノッチからパンチホールへと変化したこともあってか、ディスプレーサイズはやや大きくなっている。

「OPPO Reno5 A」の正面。6.5型と引き続き大画面で、パンチホールの採用でやや画面サイズは大きくなったが、ディスプレー素材は液晶に変更されている

側面から見たところ。厚さは8.2mmと薄めだが、その分カメラ部分の出っ張りは目立つ

 ただカメラの性能強化やデザイン変更の影響などもあって、薄さを維持したぶん、背面のカメラ部分はやや出っ張りが目立つ印象だ。背面を背にして置くと本体の傾きが気になるだけに、この点はやや惜しいと感じる。

背面から見たところ。今回試用したのはシルバーブラックのモデルとなる

 また5Gへの対応ということもあってか、コスト削減を意識して素材などを変えているようだ。実際ディスプレーは前機種までの有機ELから液晶に変更されており、屋外ではやや見づらくなった印象も受ける。また素材変更に伴い、指紋センサーもディスプレー内蔵型ではなく、背面に専用のセンサーを搭載する形になった。

カメラ部分をアップ。スクエアなデザインとなったことも出っ張りに影響した印象だ。指紋センサーとFeliCaのアンテナもカメラに近い上部に配置されている

 コロナ禍の現在、利用者の満足度を高める上で指紋センサーは欠かせないが、一方で背面の丸形の指紋センサーは、デザイン面で古さを感じさせてしまうのが弱点でもある。コスト面が影響していると見られるだけにやむを得ない所ではあるが、許すならば側面に指紋センサーを配置して欲しかった。

 ちなみに本体カラーはシルバーブラックとアイスブルーの2色。今回お借りしたのはシルバーブラックで、高級感のある配色だと感じる一方、指紋よりホコリが付くと目立ちやすいのがややデメリットとも感じる。

1億画素相当の撮影が可能なカメラ
動画関連機能も充実

 続いてカメラを確認すると、背面のメインカメラは6400万画素の広角カメラと800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラと200万画素のモノクロカメラの4眼構成で、Exifの情報によるとF値は広角カメラが1.7、超広角カメラが2.2、マクロカメラが2.4となっている。またフロントカメラは1600万画素/F値2.0となるようだ。

OPPO Reno5 Aの超広角カメラで撮影したところ

同じ場所から広角カメラで撮影したところ

望遠カメラはなくズームの充実度は高くないが、最大で20倍のデジタルズームが可能だ

 OPPO Reno3 Aと比べた時の変化の1つは、広角カメラの画素数が向上していること。その画素数を生かしてか、新たに「超高解像度」モードを選ぶことで、1億800万画素相当での撮影ができる機能が用意されている。あくまでソフトウェア処理で実現しているものだが、意外と撮影に時間はかからず、通常モードでの写真撮影と変わらない感覚で撮影できるのはメリットだ。

「超高解像度」モードを選ぶと1億800万画素相当での撮影が可能。撮影した写真は27.5MB、サイズは12032×9024ドットと非常に大きいが、撮影スピードは意外と早い

元画像から通常の写真と同じサイズ(4624×3468ドット)を切り出したところ。ソフト処理ということもあってぼやけたり潰れていたりする箇所も見られるが、それでもかなり細かな表現ができているのは確か

 そしてもう1つの変化は、200万画素の1つがマクロカメラに変更されたこと。オッポ製の低価格モデルは4眼カメラを搭載する一方、そのうち2つが特定のフィルター専用であるなど実用性に疑問符が付く構成が多かっただけに、1つが汎用性のあるマクロカメラとなったことはうれしい変化といえる。

200万画素の1つは、最近搭載機種が増えているマクロカメラに変更され実用性が向上した。ただしマクロ撮影時は専用のモードを選択する必要がある

 ただモノクロカメラは、引き続き「ポートレート」モードで利用するフィルターの1つ「ポートレート」専用と見られ、実用性は低いだけに引き続き改善が求められる所だ。

ポートレート撮影時のフィルター「ポートレート」を選ぶとカメラが切り替わり、モノクロカメラが使われるようだ

 ちなみにメインカメラでポートレートモードを用いて撮影する際、特徴的なフィルターとして「ネオンポートレート」という機能が用意されている。これは暗い場所で、自然な光のボケ具合を表現できるモードで、夜景で人物を撮影する時より印象的な効果を付与できるようになっている。

やや薄暗い地下道で、メインカメラのポートレートモードで撮影したところ

同じ場所で「ネオンポートレート」を適用して撮影。背景のぼかしが強くなり、暗い場所では光がより印象的な効果をもたらすようになる

 またOPPO Reno5 Aは、写真だけでなく動画にもAI技術を活用してシーンに応じた適切な処理を施してくれる「AIハイライトビデオ」が新たに搭載されている。これをオンにしておけば、暗い場所では明るさや鮮やかさを向上させたり、逆光下では独自の「Live HDR」で自然な色合いを実現してくれたりするなど、撮影に厳しい環境下でも自然な映像を実現してくれる。

動画でもシーンに応じて適切な処理を施す「AIハイライトビデオ」を新たに搭載。暗い場所や逆光下などで活用すると効果的だ

 ほかにもOPPO Reno5 Aは、フロントカメラにも適用できる独自の手ブレ補正機能「Ultra Steady Video 3.0」や、プリインストールされている動画編集アプリ「SOLOOP」を使った動画編集機能、そしてメインカメラとフロントカメラの映像を同時に撮影できる「デュアルビュービデオ」モードなど、動画関連の機能充実がかなり図られている印象だ。この辺りはVLogなど、動画撮影ニーズの高まりを受けた進化といえるだろう。

メインカメラとフロントカメラで同時に動画を撮影できる「デュアルビュービデオ」なども搭載。動画関連の機能も充実度が高まっているようだ

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