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美肌にこだわった4K有機ELレグザのフラッグシップ、「X9400S」シリーズが登場

2021年04月13日 11時00分更新

 TVS REGZA(旧東芝映像ソリューション)は4月13日、タイムシフトマシン4K有機ELレグザ「X9400Sシリーズ」を4月30日より発売と発表した。48~65型の3サイズがあり、実売価格は26万5000円~52万円前後になる見込み。

 型名末尾のSは、Special editionを意味する。液晶テレビ「Z740XS」に続く、レグザ50周年記念モデル第2弾。昨年の「X9400」をベースとし、パネルも同一だが、映像エンジンのチューンを行い、画質や音質、使い勝手を強化している。輝度はパネルサイズによって異なるが、平均すると10%程度向上、特に55V型の向上度合いが高いという。55型と65型は自社開発の高放熱インナープレートを採用している。高輝度化はコントラスト比の向上にもつながる。HDR規格は環境に応じて効果を調整する最新規格「HDR10+ ADAPTIVE」にも対応する。

 なお、X9400のうち48型モデルは、本来は今春発売予定だったが、結果的に2021年度モデルの機能を盛り込んだ「48X9400S」として投入される。また、77型の「77X9400」は継続販売する。

きめ細かく、人の印象との違和感がない美肌を

 画質面での特徴はナチュラル美肌トーンだ。Z740XSにも搭載されている。個人によってとらえ方が異なる「人の肌」を美しく示すために、埼玉短期大学の山田雅子教授の意見も聞いた。人は予測している色と映像のずれが大きいときに違和感を感じるが、視覚的に経験してきた肌に対する情報量が違ってきており、これが人肌の捉え方の違いにつながるという。また、美しさという観点では肌のキメが重要で、こういった要素を配慮しながら、適切な色合いや滑らかさを感じさせる処理を煮詰めていったという。

ナチュラル美肌

ナチュラル美肌適用前

 音質面では、新特性のクロスオーバーフィルターにより、音域の繋がりが向上。業界トップクラスの大出力サウンドを強化している。

 映像エンジンは、最上位4K有機ELレグザ用に開発した「ダブルレグザエンジン Cloud PRO」を引き続き採用。自社開発のエンジンを2基用いることで、緻密な高精細処理と低ノイズ処理によって、高画質な描写を可能にした。HDMI入力は7系統。HDMI 2.1規格ではALLMに対応するが、4K120pやeARC、VRRなどは非対応とのこと。

 視聴環境に合わせて画質を自動調整する「おまかせAIピクチャー II」には、ブルーライトを従来機に比べて20%カット。ただしこれは、ブルーライトカットそのものを目的としたものではなく、200LUXの明るさでシネマ系の映像を出した際の最適な輝度と色温度を追究したところ結果的にブルーライトの低減効果が得られたものだという。つまり、画質を追究した成果と言える。

 なお、X9400は昨年末のアップデートで映画プロモードのホワイトバランスや色補正などを見直し、暗部階調性の改善を実施したり、標準・おまかせAIモードで赤の濃い部分の再現性を向上させた。X9400Sの画質はこの改善をベースにしているが、人肌に適したカラーや最暗部の階調性といった部分をさらに追求し、最適化したという。

 「レグザパワーオーディオPRO」は、第2世代となった。65、55型ではフルレンジ×4、ツイータ×2、トップツイータ×2、ウーファー×2の10スピーカーを搭載。アンプ出力は142Wもある。さらに、急峻な新特性のクロスオーバーフィルターによって、各スピーカーのつながりを改善している。また、従来機種同様、テレビ本体にスピーカーを接続することもできる。デジタルアンプの出力は20W+20W(6Ω)。

 なお、48型は72W・6スピーカーシステムの「レグザパワーオーディオXD」となるが、これは上述したX9400が発売しないまま、X9400Sに引き継がれたことに関係している。

 全録のタイムシフトマシン機能も持つ。搭載チューナーは、地上デジタル×9、BS/110度CSデジタル×3、新衛星4K×2。USB HDDを購入して接続すると、全録/通常録画ができる。

 「過去番組表」のほか、テレビ起動時やチャンネル選局時に気になる番組を見つけてもボタン1つでオープニングから視聴できる「はじめにジャンプ」、ジャンル別リストから見たい番組をすぐに再生できる「ざんまいスマートアクセス」、4K放送番組も自動録画してくれる「おまかせ録画」といった視聴機能も充実。リモコンも新しくなり、専用ボタンから「おすすめ番組」(おすすめ番組リスト)を直接呼び出せる。録画番組のサムネイルをジャンル別に一覧表示でき、シーンリストから見たいシーンにすぐにアクセスできる。

おすすめ番組

シーンリスト

 また、リモコン自体の視認性も改善し、薄暗いリビングなどでも分かりやすくした。このリモコンまたはテレビに内蔵したマイクに「オーケーレグザ」と呼び掛けて、音声操作も可能。代わりに、Alexa機能は省略された。

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