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マツダ「CX-8」は車中泊もこなせる万能型SUVだった!

2021年04月05日 15時00分更新

 これから暖かくなる時季、クルマでドライブし、好きな場所で車中泊というのもオツなものです。そこで快適な車中泊が実現できる1台として、マツダのCX-8をご紹介したいと思います。

マツダ/CX-8(取材・撮影は25S Smart Edition/332万9700円税込)

今回はCX-8で車中泊を検証!

 CX-3、CX-5、CX-8、CX-30、MX-30と5車種のSUVラインアップを擁するマツダ。「そんなに作ってどうするの?」と思ったりもするのですが、どれも個性的かつ魅力的なモデルばかり。その中で、CX-8は国産SUVでは唯一の3列シートを採用した同社最上位モデル。つまり中は広々で、車中泊にピッタリ。さらにマツダ車の全ラインアップ中、シートを倒して大人2人でも車中泊を楽しめるフルフラットになるモデルはCX-8のみとのこと。それもあってか、カタログを見ると、純正アクセサリーに車中泊アイテムが掲載されています。

10.25インチセンターディスプレイ(6万500円)

センターコンソール部に設けられたSDカードスロット。ここにナビゲーション用SDカード(5万3899円)を入れると、ナビゲーションが利用できる

取材・撮影車のプライスリスト。車両本体価格とオプションを含めて332万9700円に驚き!

 「マツダ最上位のSUV」というと、お高いんでしょ? と思ったのですが、今回ご用意いただいた「CX-8 25S Smart Edition」は、なんと塗装代やメーカーオプション込みで、332万9700円税込。その内訳は、Smart Edirion本体価格が313万7200円、特別塗装色代が5万5000円、パワーリフトゲートが7万7000円、10.25インチディスプレイ、サードシートUSB、ワイヤレス充電、地上デジタルTVチューナーが6万500円とのこと。何この安さ! と、驚く取材陣。さらに驚きは、純正のSDカード(5万3899円)を購入すれば、10.25インチディスプレイがナビになるということ。約333万円って、他社BセグSUVの最上位グレードにオプションを追加した金額と同等か少し高い程度。それでいて、BセグSUVより断然広いわけで、魅力度はかなり高いといえるでしょう。内心「マツダさん、儲けがあるんですか?」と心配になります。

CX-8のフロントマスク

CX-8のサイドビュー

CX-8のリアビュー

 そんなCX-8をASCII.jpでキチンと紹介したことはなかったと思いますので、少しご紹介しましょう。CX-8が登場したのは2017年のこと。SKYACTIV TECHNOLOGYと魂動デザインを全面採用したモデルとして登場しました。ボディーサイズは全長4900×全幅1840×全高1730mmとSUVらしく大柄。車両重量も1910kgと重量級モデルです。見た目は大きなSUVですが、最小回転半径は5.8メートルと、他社のDセグメントセダンとあまり変わりません。ですので、駐車場などの切り返しなど、取り回しの面で苦労することはなさそうです。

2.5リットル直4自然吸気エンジン

 エンジンは2.5リットル直4自然吸気と、2.5リットル直4ターボという2種類のガソリンエンジンのほか、2.2リットル直4のクリーンディーゼルエンジンの計3種類を用意。それぞれに2駆と4駆モデルがラインアップされて、内装違いやら、6人乗り/7人乗りといった違いもありラインアップは結構複雑。今回試乗したモデルは、そのうちの2.5リットル自然吸気エンジンに四輪駆動を組み合わせたモデルになります

マツダ/CX-8 XD Exclusive Mode/499万9500円/4WD、476万3000円/2WD・いずれも6人乗り仕様)

 CX-8は毎年仕様変更が行なわれており、昨年12月にディーゼルエンジンモデルは10馬力出力向上を達成。ターボエンジン搭載モデルも、アクセルレスポンスの応答性向上がなされました。そのほか、スマートフォンのワイアレス給電(Qi)対応や、ハンズフリー機能付きパワーリアゲート、上位グレードに新色プラチナクォーツメタリックが設定されました。この色がとても上品なんですよ。マツダのクルマというと、ソウルレッドクリスタルメタリックが思い浮かびますが、今回お借りしたボディーカラーはマシングレープレミアムメタリックという、落ち着いた色合いのモデルになります。

CX-8 25S Smart Editionのドライバーズシート

試乗したCX-8 25S Smart Editionのシートはファブリック。黒で統一されて精悍な印象を受ける

水平基調のインテリアで広さを感じる

CX-8 25S Smart Editionのハンドル部。メーターは3連で右側はインフォメーションディスプレイ

センターコンソール部分。ナビ等はジョグダイアルで操作する

 大きいモデルということもあって室内は広々。黒のファブリックで統一された室内は、とてもシンプルで居心地のよく、どこか欧州のプレミアムブランドを彷彿させます。水平基調のデザインですので、閉塞感はまったくありません。ナビは、スマートフォンと接続し、Apple CarPlayやAndroid Autoなどに対応しているもの。パッと見た感じ、画面サイズが小さいように感じましたが、別にナビを見続けながら運転するわけではありませんし、むしろ大型化により前方視界が狭くなるモデルに比べれば、はるかによいと思いました。

センターディスプレイはApple CarPlayなどのスマートフォン連携に対応

 操作系が車種を問わず、統一されているのもマツダ車の魅力。たとえばイグニッションボタンは全車種左側に配置されていますし、ハザードはセンターコンソールの中央に置くなど、車種を問わずボタン類も基本的には同じ場所。それどころかセンターディスプレイオーディオのUIも同じ。ですので、ほかの車種に乗り換えても、あの機能ってどこにあるの? と迷うことが少ないのです。こういった統一感がブランド形成にとても大事。ディスプレイオーディオついでにお話すると、スマートフォンとつなげればApple CarPlayが利用できますので、SDカードを買わずともナビが利用できます。

2列目シート。足元はBセグメントSUVの比にはならない驚きの広さ!

2列目シートにもエアコン送風口が用意されている

 驚きは2列目シートの広さ。「これ、ミニバンですか?」というほどの広大な空間。DクラスやEクラスのセダンよりも広いだけでなく、座り心地も◎。これで332万円ってコスパ良すぎません? CX-8は広島県知事の公用車としても使われているそうで、この居心地の良さとコスパの良さに納得。ちなみに広島県議会長の公用車は、昨年公用車問題で話題になった、CX-8の最上位グレード3台分以上の価格のショーファーカーだそうです。

CX-8の3列目シート

3列目への乗り込みは、2列目シートを倒して行なう

 3列目シートは、2列目に比べると足元や天井高が狭いのは致し方ないところ。それでもBセグメントのコンパクトカーよりは広いです。ちなみにCX-8は6人乗りと7人乗りが用意されており、6人乗り仕様のうち、一部のモデルはセンターウォークスルーが可能です。

3列目シートを立てた状態でのラゲッジスペース

深底サブトランクは約30cmの高さがあり、洗車道具などを入れておくのにピッタリ

2列目と3列目シートを倒した状態

 ラゲッジスペースは、3列目を立てている状態では239リットルと、BセグメントSUVよりも少し狭い様子。でも9インチのゴルフバッグを2つ積載できます。フロア下には深さ30cmの深底サブトランクが装備されており、転がりやすかったり汚れやすいものをしまうのに便利。もちろん3列目を倒すことも可能で、容量もBセグメントSUVではなし得ない572リットルへと大幅にアップ。これだけあれば十分でしょ、と思いきや、さらに2列目シートを倒せるから驚き。倒したときは2300mmの奥行きが確保できるばかりか、こちらもフルフラットに。ステーションワゴンの存在意義を問うかのような広さに、ただただ唖然です。それでいながら332万9700円(税込)。マツダさん、マジですか!? では車中泊キットを使ってみたいと思います。

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