冬もそろそろ終わり、これから暖かくなる季節なので、どこか遠くへ行きたいところ。どうせならホテルの食事時間やチェックインといった時間に縛られず、宿泊代を浮かして自由に楽しみたいですよね。そこで注目なのが車中泊。なかでも手軽な大きさと価格から、近年は軽自動車を用いた「軽キャンパー」が人気を集めています。
筆者もレース取材などで遠方にクルマで行くことも多く、少しでも経費を削減するために今年は車中泊で回ろうかと考えています。サーキットとホテル間の移動時間も減らせますし、その時間を原稿書きや写真整理に使えますから。
さて、Hondaの「N-VAN」は、純正アクセサリーメーカーであるホンダアクセスから発売されているアイテム数の多さもあり、お手軽に車中泊ができるのが魅力です。N-VANのアクセサリーカタログを見ると、車中泊アイテムの多さに驚かされます。そこで今回はN-VANでどんな車中泊が実現できるのかご紹介しましょう。
まずはお一人様仕様から
これなら車内を広く使えて快適
まずは「おひとりさま」仕様から。やり方はカンタンで、助手席と後席のシートを座面ごと足元へ収納します。N-VANの魅力は、このシートを収納するとフルフラットのスペースが現れること。これがほかの軽自動車にはない魅力で、車中泊した際に、シートの上で寝るのとは異なる快適性が得られるというわけです。段差はあまりないので、このまま寝ることもできますが、朝起きたら背中が痛くなるのは確実です。ですので市販のマットレスを敷くのがよいでしょう。写真では、ビーチなどで使うエアークッションタイプのマットレスを使用しました。あとは寝袋にくるまるだけ。ですので10分もあれば、快適な車中泊が楽しめます。
リアのバックドアからダッシュボードまでの長さは約233㎝、幅も約55㎝ありますので、1人が横になるには十分すぎる広さといえるでしょう。さらにうれしいことに、段差がありませんから、そのまま寝てもカラダが痛くなりません。
「おひとりさま」ではなく、2人の場合はどうするか? 今度はクルマに純正アクセサリーを装着します。用意するのは「マルチボード」のラゲッジ用(7万950円)とリア用(助手席側)(3万1900円)の2種類。これをあらかじめ付属のボルトを使って車両に取り付けます(写真はボルト留めはしていません)。この状態で運転席を倒して、助手席を畳めば、あっという間に広い車内環境が完成します。あとは市販のマットレスを敷くだけで完成。
ここでもエアークッションタイプのマットレスを敷いてみました。幅は110cm程度ありますので、オトナ2人で寝ることも可能ですし、独りでもシングルベッドよりも広いのが魅力的。運転席側の方へ寝転ぶと、ちょっと姿勢が大変ですが、頭をバックドア側にすれば快適に過ごすことができます。マルチボードを取り付ける都合、20㎝ほど床が底上げされますが、もともとN-VANは背が高いですので圧迫感はありませんでした。
このマルチボードのよいところは、床下に収納スペースが生まれるところ。たとえばキャンピングカー用品で知られる「ホワイトハウス」から販売されているN-VAN用スライド式収納BOX&アウトドアテーブルセット(9万2400円)を使えば、引き出しができますし、さらに引き出しの蓋を使ってテーブルを作ることもできるのだとか。これはちょっと便利なアイテムです。
車中泊で気になるのはプライバシー。こちらも純正アクセサリーの「プライバシーシェード」(3万1900円)を使えば、すべて解決できます。取り付けは吸盤とマグネットを使った簡単施工。ジャストサイズなのはもちろんですが、こんなにカンタンに取り付けできて大丈夫か? と思えるほど。
さらに驚きは、夏に便利な網戸も用意されていること。ウインドウメッシュ(フロント用左右セット/1万3200円)と、テールゲートメッシュ(2万2200円)を使えば、暑い夏でも快適に過ごすことができそう。ちなみに、テールゲートメッシュはファスナーを開けてロールアップすることもできます。
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