週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

懐かしい顔付きと現代的な音──JBL 「4312MⅡ」で聴く「Shiro SAGISU Music from_SHIN EVANGELION」

2021年03月28日 15時00分更新

伝統的なパルプコーン・ウーファー採用だが、専用に設計されたユニットを使用

4312MⅡの前面と背面。見た目の伝統的なデザインとなっており、ファンにとっては大きな魅力とも言える。

 白い振動板が特徴的なウーファーは、133mm口径のピュアパルプ・ホワイトコーン・ウーファー。補強のためのリブを加えた見た目はほぼ昔のJBLそのままだが、振動板や磁気回路を支えるフレームは独自設計のアルミダイキャスト製、エッジはアコーディオンプリーツ・クロスエッジだ。

白いコーンにリブ入りのデザインのウーファー。見た目は懐かしい感じだが、最新の技術で設計されている。

 ミッドレンジは50mm口径のピュア・パルプ・コーンを採用。トゥイーターとの音のつながりを重視して、センターキャップのドーム形状を最適化し、指向性も改善している。トゥイーターは、JBLのスピーカーでは定番とも言えるチタン振動板を採用。口径は19mmで、ピュアチタン振動板を窒素ガスで高温焼き入れ処理を行って表面硬度を高めた、テンパード・ピュアチタン・ドームとなっている。基本的な素材は伝統的な素材だが、それぞれ最新の技術を採用したユニットとなっている。これらは、他のスタジオモニターで採用される設計や技術を採り入れたものとなっている。

ウーファーの上部にあるミッドレンジ(写真左)とトゥイーター。現代では少々珍しい配置だ。

 木目が美しいエンクロージャーも、昔ながらの見た目だが、新設計されたユニットの性能を引き出すため、内部には補強のための桟を追加するなどして剛性を高め、箱鳴きによる音の濁りを徹底して抑えている。板厚も十分な厚みがあり、強度は高くしっかりとした強度を備えていることがわかる。

4312MⅡの側面。木目を活かしたシンプルな外観だ。塗装仕上げも光沢のない艶消し仕上となっている。

4312MⅡの天面。仕上げは側面とまったく同じ。底面もほぼ同じ仕上げだ。

 背面にあるネットワーク端子は金メッキ仕上げ。内蔵するネットワーク回路は、ウーファー用のローパスフィルター用コイルと内部配線材の線径を太くして損失を抑えているという。こうした部分も上位機となるモニターシリーズの技術やノウハウを受け継いだものになっている。

4312MⅡの背面のネットワーク端子。シングルワイヤリング仕様で、バナナプラグにも対応する。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事