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気象データを取得して自動で発電

パナソニック、一戸建て向け家庭用燃料電池の新商品発売

2021年02月17日 18時00分更新

 パナソニック、東京ガス、ウェザーニューズの3社は2月17日、気象データを取得して自動で発電を行なう機能を標準搭載した戸建て住宅向けの家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」を4月1日より発売することを発表した。

 エネファームは、気象情報の解析・予報等を行なうウェザーニューズが提供する「1kmメッシュ天気予報」をもとに日々の運転計画を作成して発電を行なうほか、「停電リスク予測API」を受信した場合には、自動的に発電モードを切り替えて停電に備えることが可能。

 「停電リスク予測API」を受信すると、停電発電にそなえた待機モード「停電そなえ発電」に自動で運転が切り替わる。停電そなえ発電機能により、深夜帯などエネファームが運転を停止している時間帯に停電が発生した場合においても外部電源による再起動が不要になり、停電発生時でも電気を使える。

 なお、実際に停電が発生した場合は停電発電を継続し、停電が発生しなかった場合には通常運転に戻る。

 近年、各地で台風や豪雨などによる自然災害が頻発しているが、災害時のライフライン遮断のうち約9割を停電が占めており、ガス供給によるトラブルはわずか2%程度に留まっているとのこと。このような状況の中で、エネファームはガスから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて発電すると同時に、化学反応で発生する熱でお湯をつくれ、緊急時の備えとして関心が高まっているとのこと。この災害時のライフライン遮断の約9割を占めている停電の課題に対し、停電予測APIと電源発電機能によって、停電時の電力供給の役割が担える。

 また、これまでのエネファームでは、ガス供給が遮断した際には給湯も止まってしまう課題があった。しかし、本製品ではガス供給の遮断を検知すると、台所のコントローラーにエラーメッセージを表示する。手動でヒーター給湯に切り替えれば、貯湯タンクが空の状態でも約19時間後には40度・約230Lのお湯が使える。なお、ガス供給が復帰すると自動でヒーター給湯を解除し、通常運転に戻るという。

 さらに本製品では、10年以上にわたるエネファームの施工や保守点検作業で培った東京ガスの経験とノウハウを活用した遠隔メンテナンス機能を実装。ソフトウェアの遠隔アップデートなど、保守点検作業の効率化を実現している。これにより、点検作業が難しい地方の住宅などでも遠隔で点検作業を行なうといった活用法が考えられる。

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