ドリフト競技の最高峰、D1グランプリの2020年シーズン第7戦(最終戦)が1月30~31日に筑波サーキットで開催されました。ASCII.jpが応援するTeam TOYO TIRES DRIFT – 1は、シリーズチャンピオンなどのタイトルがかかった大一番。はたして結果は……。
【はじめに】d1シリーズでは比較的長い距離を
ドリフトしながら駆け抜ける最終決戦
例年、筑波戦はTC2000と呼ばれる本コースの半周を使って開催されます。筑波の初開催は2005年のこと。その後10年ほど間が空きましたが、2015年からは毎年6月頃に行なわれていました。ですが、2020年は新型コロナウイルスの影響で、日程が大幅に変更。年をまたいで1月末の開催となりました。
コースは2017年から行なわれている、TC2000の最終コーナーからスタートし、第1ヘアピンまでの約1km。D1シリーズでは比較的長い距離をドリフトしながら駆け抜けるので、タイヤには比較的厳しいコースです。ピット前のメインストレートには2か所の障害物が設けられ、ドリフトをしながら駆け抜けます。セクターは5ヵ所、車両の一部を通さなければならないゾーンは、メインストレートのピットウォール近くと、1コーナーのイン側、そして第一ヘアピンの出口の3ヵ所に設定されました。
シリーズチャンピオンシップ争いですが、第6戦終了時点でのドライバーズランキングでは、シーズン4勝している小橋正典選手(LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)が124ポイントで首位。
2位はTeam TOYO TIRES DRIFT – 1の藤野秀之選手で92ポイント(首位と32ポイント差)と、やや差が付いた状態で続いています。
3位は2年連続シリーズチャンピオンを獲得している横井昌志選手(NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)が89ポイント(首位と35ポイント差)で続いています。小橋選手が圧倒的な優位な状況ですが、1戦につき最大29ポイント獲得できるため、小橋選手にトラブルなどがあれば逆転の可能性は残されています。逆に小橋選手が2位以下に29ポイント以上の差をつけた時点で、シリーズチャンピオンが確定します。
一方、単走のシリーズチャンピオン争いは接戦。首位は藤野選手で86ポイント。2位は80ポイントで横井選手、3位は70ポイントで小橋選手が続いています。チームランキング争いは、LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGEとTeam TOYO TIRES DRIFT – 1の2チームに絞られました。首位はLINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGEで、2位のTeam TOYO TIRES DRIFT – 1に50ポイント以上の差がついていました。最終戦を待たずに26ポイント以上の差がついた時点で、チャンピオンが確定します。
このようにTeam TOYO TIRES DRIFT – 1としては厳しい状態で迎えた筑波の2連戦。チャンピオンシップのかかった藤野選手は、昨年の練習中に受けた左手のケガは完治したものの、サポーターが巻かれた状態でリハビリ中。そして川畑選手は、クルマのセッティングが決まらない様子。チームとしては、厳しい状況で大会に挑むことになりました。
TOYOタイヤ勢で注目は、今年GRスープラで復帰した松山北斗選手。前線のエビスで単走優勝&3位を獲得しただけに、筑波での活躍に期待がかかります。
さらに4ローターを搭載するRE雨宮のRX-7(FD3S)の松井選手は、今シーズン序盤苦しんでいましたが、熟成が進んで次第に登り調子。さらに筑波を得意としているだけに来シーズンへの継走に期待したいところ。
そして大注目はエヴァRT。マシンは、昨年の川畑選手が利用していたマシンをベースとしたGRスープラで、覚醒すると赤いヘッドライトが点灯するのだとか(ヘッドライトは緑も点灯します)。当初はオートポリス戦からマレーシア在住の選手が乗る予定だったのですがコロナの影響で来日が叶わず。今回、村上満選手が初号機カラーで色づけられたGRスープラのエントリープラグに納まることになりました。ちなみにエンジンはV8のシングルターボ。川畑選手のGRスープラもV8ですが、こちらはツインターボと異なります。
会場は新型コロナウイルス症の感染拡大にともない、来場者の人数が制限されたほか、選手と来場者の距離を置くなど、さまざまな対策がなされていました。そのためか、例年の筑波戦に比べると、出店も出展ブースの数も減った模様。その中、TOYO TIRESのブースでは、新たにマスクとニットキャップが新登場。マスクはコロナ対策にはもちろんのこと、タイヤスモークを和らげるのにも効果てきめん。ニットキャップは、筑波山方面から吹く冷風から、頭や耳を守るのにピッタリ。こうしたアイテムはうれしいですね。
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