1月28日にDMM GAMESから発売された「フェルシール:アービターズマーク」(以下、フェルシール)は、どこか懐かしい雰囲気が漂うターン制のタクティカルシミュレーションRPG。PC版の他、PlayStation 4とNintendo Switchでも発売中だ。ダウンロード版の価格は、全プラットフォーム共通で3410円。PlayStation 4ではパッケージ版も発売しており、価格は3828円になる。
「日本のゲームに影響を受けて作られた」とアナウンスされている通り、往年のシミュレーションRPGを思い出させるゲームシステムが楽しい。本稿では、そんな本作の魅力を紹介しよう。
やっぱりいつ遊んでもシミュレーションRPGは面白い!
2021年に発売されたゲームなのに、ゲームを起動した直後から懐かしい匂いがプンプン漂ってくるフェルシール。筆者はシミュレーションRPGが大好きなので、プレイ開始直後からハマってしまった。
ドット絵で描かれたキャラクターやフィールド、ターン制のバトル、ギリギリ1マス届かないもどかしさ……などなど、シミュレーションRPGを一度でもプレイしたことがある人なら「コレだよコレ!」と楽しみながら遊べるはず。
ほとんど説明を読んでいないのにスムーズに遊べるゲームシステムと、個性的な登場人物、育成要素などは、1980~1990年代の名作を思い出させてくれる傑作だ。「伝説のオウガバトル」や「ファイアーエムブレム」、「スーパーロボット大戦」、「シャイニング・フォース」などが好きだった人にぜひ遊んで欲しいタイトルになっている。
みんなが大好きな
ファンタジー&スチームパンクの世界観
フェルシールの物語は、絶対的な権利を持つ英雄「イモータル」と、その代理人で結成された騎士団「アービター」の正義と腐敗を描いたストーリー。かつてこの世界の救世主だったアービターたちの中には、長い年月と共に志が薄れ、私利私欲のために権力を振りかざす者が現れてきた。古代獣に脅かされている世界を守るために、正義のアービター「カイリー」が立ち上がる。
ゲームの流れは、マップ上に点在するフィールドを旅しながらそれぞれの地方を攻略してゆく、まさにシミュレーションRPGの王道といった感じ。物語を進めるとシナリオが流れ、次々と目標が示される。エピソードは40以上も収録されており、かなり遊びごたえがありそうだ。
フィールドに入ると戦闘が始まる。基本的には敵を全滅させるミッションが多いが、たまに「アイテムの確保」や「一定時間持ちこたえる」など、物語の進行によって変化する。
戦闘がスタートすると、まずはバトルに参加させるキャラクターを配置してゆく。ミッションによっては、参加必須のキャラクターが存在する場合もある。準備が整ったらバトルスタート。戦闘はターン制で進行し、フィールドにいるすべてのキャラクターから「素早さ(SPD)」のステータスが高い順に行動する。
バトル中に行なえるアクションは、「移動」と「戦闘」、「スキル」、「アイテム」など。フィールドに設置してある「はしご」や「宝箱」、「素材」などに隣接した場合だけ、「登る」や「開ける」などの特別なコマンドが表示される。
なお、すべてのキャラクターは「移動した後に攻撃」も「攻撃した後に移動」もできる。上手く行動させれば反撃されないように立ち回れるため、低レベルキャラクターの育成はラクに感じた。
さらにバトルをオートで進行させるモードも用意されている。全キャラクターをただオートにするだけでなく、「ダメージディーラー(攻撃役)」、「ヒール(回復メイン)」など、行動指針を設定できる他、手動操作も個別に設定できる。なにか作業をしながらアイテム収集やキャラクターの経験値稼ぎをしたい場合に重宝するシステムだ。
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