パナソニックは1月21日、ドライアイスなどの保冷剤を用いてマイナス70℃の環境を最長18日間保持できる真空断熱保冷ボックス「VIXELL(ビクセル)」を開発した。
ワクチンなど医薬品の輸送には、厳格な温度維持が必要とされる。一般的な断熱ボックスは、板状の真空断熱パネルを張り合わせて断熱層を形成しているため、パネルのつなぎ目から冷気漏れが課題だったが、VIXELLは箱型の立体形状に一体成型する独自加工で継ぎ目を無くし、冷気漏れの課題を解決。
VIXELLは、ボックス内に蓄熱ユニットを設置し、ユニットの内外に保冷剤を補充することで、温度の維持をしている。蓄熱ユニットや保冷剤を変えることで、マイナス70℃以下のドライアイス温度帯やマイナス20℃以下、2℃~8℃温度帯など、多様な温度設定にも対応可能。
断熱材の表面を覆うプラスチック製シートは、ドライアイスなどの保冷剤を使用すると、脆化温度を下回り、輸送中の落下や振動により破損するおそれがあったが、衝撃吸収構造を採用することによりボックス内のシート破損が軽減されドライアイス温度帯においても安定した輸送が可能となった。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります