小田急電鉄と東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は1月15日、オンデマンド交通を活用するMaaSの実現に向けた実証実験を町田市内で実施すると発表した。実施期間は1月18日~3月12日まで。
小田急電鉄とJR東日本は、鉄道会社間の境界を越えて“シームレスに移動できる社会の実現”に向けた連携を推進している。本実証実験は、東京都が公募した「令和2年度 MaaS社会実装モデル構築に関する実証事業」に選定され取り組むもの。
本実証実験では、町田市山崎町周辺エリアにおいて、小田急グループの神奈中タクシーがオンデマンド交通サービス「E-バス」を実証運行する。運行時間は7時~21時。運賃は1乗車100円。利用者は、小田急電鉄が提供するMaaSアプリ「EMot」を使って、自宅近くなどの「乗車地点」から目的地近くの「降車地点」までの配車と支払いができる。
なお、小田急電鉄が2020年に実施したE-バスの無償運行による実証実験を踏まえ、今回は「ミーティングポイント(乗降地点)の増設」、EMotの「配車画面のリニューアル」、「電話による配車受付」など、本サービスの実用化に向けたさまざまな改善を実施し、有償での運行とする。また、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として、定期的に車内の換気、アルコール消毒を実施するとともに、乗務員もマスクを着用する。
町田駅直結の「小田急百貨店町田店」と「ルミネ町田」では、一定金額以上を購入した利用者に、E-バスと神奈川中央交通の路線バス(一部の系統のみ)を無料で利用できるデジタルチケットも発行する。
小田急百貨店町田店では税込2160円以上、ルミネ町田では税込2000円以上を購入した利用者がチケット配布の対象となり、各施設のカウンターで提示される二次元コードを読み込むとEMot内にチケットが発券される。
配布期間は、小田急百貨店町田店が1月18日~3月12日、ルミネ町田が2月1日~2月28日。いずれも先着2000セット限定で、なくなり次第配布を終了する。
さらに、JR東日本が提供する「リアルタイム経路検索」の対象に、小田急線と神奈川中央交通の路線バスを追加し、EMotとJR東日本アプリで提供する。本サービスでは、対象路線を含む経路を検索すると、遅れが生じている場合にはその遅れを加味した検索結果を表示する。
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