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阿蘇までHondaでGO! 原付バイクの無料貸し出しサービスを使ってみた

2020年12月30日 15時00分更新

書類にサインをしたらアルコールチェック
あとは乗るだけだ!

サインする書類2種

Honda GO BIKE レンタルサービスの誓約書

Honda GO BIKE STANDの契約・貸渡契約書。万が一に備えて一番下の緊急連絡先はスマートフォンで写真を撮っておくことをオススメする

 貸し出しは2種類の書類に3ヵ所サインし、免許証のコピーをとるだけと簡単。ただ、小さい文字でいくつか注意書きが記されているので、要点を説明しよう。保険だが被害者に対する対人対物は無制限。自損事故においても最大3000万円までの人身傷害が下りるようだ。バイクを転倒させるなどの自損事故時には1万円の免責条項がある。逆に言えば1万円以上は支払わなくてもよいということだ。ほかには乗車時の写真をHondaのSNSなど画像の二次利用をするかもしれない、といった条項などが書かれていた。この点はレンタカーなどとは異なるので注意しよう。

アルコールチェックの機械

アルコールチェックの結果、もちろん残留アルコールは検出されなかった

 乗車前にアルコールチェックがあるのもレンタカーとは異なる点だ。アルコールチェックはストローに息を吹きかけるだけと簡単。もちろん筆者もアルコールは検出されなかった。

エアポートホテル熊本近くにあるガソリンスタンド。取材した11月初旬のレギュラーガソリンの価格は119円であった

 返却時は通常のレンタカーと同じくガソリン満タン返し。ホテルのすぐ近くにエネオスのスタンドがあるので、帰りがけに給油すればよい。ちなみにガソリンはレギュラーでOKだ。

貸し出されるHonda TACT

車両にあるイグニッションキーホール

シート下の収納スペース

 筆者は普段からクルマ(S660)とバイク(CBR250RR)に乗っているが、スクータータイプは初めて。そして実際に触ってみると、バイクとは操作がかなり異なる。手渡された鍵を鍵穴に差し込み、押しながら時計回りに回す。1つ目に止まった場所が、シート下の収納を開けるポジション。鍵穴の横にあるボタンを押せば、シートのロックが外れる。中はヘルメットはもちろんのこと、観光先で購入したお土産などを入れることができる。ちなみに自己責任になるが、B5サイズのノートPCも収納可能だ。

給油口は足元にある

スタンドのほか、キックスターターも用意されている

 給油口は足元にあり、鍵穴にキーを差し込めばキャップが開く仕組みだ。ガソリンタンク容量は4.5リットル。クルマに慣れている人からすると心細く思うかもしれないが、燃料消費率が30.0km/Lとすこぶる高燃費なので、1日分はラクにまかなえるだろうし、1000円あればお釣りが来る。

右手側にスロットル、エンジンスタートボタン、前輪ブレーキレバーがある

左手側。ウインカーのほか、ホーンボタン、ライトボタンが用意されている

左手ブレーキレバーにはロック機構が設けられている

 エンジンの始動は、鍵をONまで時計回転に回した後、ハンドル右手側のボタンを押すだけだ。あとは右手のスロットルを回せば発進。ギアチェンジなどは必要なく、AT車感覚で運転できる。ブレーキレバーは左右にあるが、右手側は前輪側のみ、左手側は前後輪のブレーキとなる。さらに左手側にはブレーキロックレバーが用意され、駐車時に利用するとよいだろう。このように操作は簡単なので、初めてバイクに乗る人でも自転車に乗ったことがある人なら走らせることができるだろう。不安ならホテルの駐車場で練習すればよい。

 さて、いざ運転しようとして最初に困ったのがナビがないことだ。初めての土地でナビがないのは心細いことこの上ない。バイクの場合、スマホをナビ代わりにする方が多いのだが、このTACTにはスマホホルダーが用意されていなかった。メーカーなどの立場からするとスマホホルダー装着は「ながらスマホ運転を助長するのでは」という危惧があったことは想像に難しくないが、知らない土地で運転する者からすると、スマホホルダーを装備して欲しいところ。今回はスマホをバイクにあるドリンクホルダーに入れ交差点の度に確認をしていた。

この先にある交差点は二段階右折しなければならない

 原付1種の運転で気をつけなければならないのは、最高速度30km/hまでという速度制限と二段階右折だ。二段階右折は、右折時において、右にウィンカーを出しながら道路の左車線を直進。交差点を渡ったところで車両の方向を変え、ウィンカーを消してから方向を変えた側の信号に従い直進するというもの。道路交通法34条によると、三車線以上の多通行帯道路で、二段階右折禁止の標識が出ていない交差点が対象となる。気をつけなければならないのは、交差点手前のみ右左折専用レーンがあり車線が増えている場合も含まれる。国道や熊本市内を走る際は注意した方がよいだろう。

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