ソフトバンクは22日、「SoftBank on LINE」をコンセプトとした月20GBで月2980円(以下、すべて税抜)という新ブランド(実際の名称は今後公表予定)の来年3月の立ち上げを発表。ドコモ「ahamo」に全面対抗する姿勢を示した。料金が改定されるソフトバンク/Y!mobileの両ブランドも合わせて、ソフトバンクの新料金について現時点でわかっていることを6つの項目に分けて見ていく。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その1】
SoftBank on LINEはLINEモバイルとは異なる新ブランド
ネットワーク品質はソフトバンク/Y!mobileと基本同じ
来年3月開始の「SoftBank on LINE」は、ソフトバンクにおける「オンライン専業ブランド」として、まったく新たに立ち上げられる。そして既存の「ソフトバンク」は「大容量ブランド」、「Y!mobile」は「小中容量ブランド」として位置づけられ、3ブランドのマルチブランド展開を進めていくことになる。
なお、SoftBank on LINEは、ソフトバンク傘下のLINEモバイル社がMVNOとして提供している「LINEモバイル」とはまったく別物としての扱い。ネットワークについてもソフトバンク/Y!mobileと同一品質であることをうたっている。つまり昼休みや通勤時間帯などの混雑時間帯に通信速度が遅くなる傾向がある、“格安SIM”とは別種のサービスと言える。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その2】
SoftBank on LINEは月20GBで月2980円とahamoと同じ
1回5分までの通話定額、5G対応も同じ
SoftBank on LINEはドコモ「ahamo」と同じく、オンライン専業でサポートコストを抑えることで、後述するY!mobileよりもさらに安価な、月20GBで月2980円という料金を実現している。
この料金で、1回5分までの通話定額込み、月1000円のプラスでかけ放題に、20GBを超過した場合も最大1Mbpsで通信可能、追加チャージは1GBあたり500円、5Gネットワークにも対応、こうした特長はいずれもahamoと共通である。また、キャリアメールを提供しないのも同じだ。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その3】
ahamoにない特長はLINEで通信量を消費しない点
逆にSoftBank on LINEとahamoの違いだが、まずSoftBank on LINEでは、LINEアプリでのデータ通信は通信量がカウントされないというのが特長となる。また、eSIM対応をすでに予定しているのもahamoにはない点。
一方でahamoには、追加料金無しで海外82の国と地域でそのまま利用可能という大きなメリットがあるが、SoftBank on LINEにおける海外ローミングについては詳細はまだ公表されていない。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その4】
LINEモバイルは来年3月末で新規募集終了
今のユーザーはそのまま使える
ではMVNOのLINEモバイルはどうなるかというと、来年3月末での新規契約の受付終了がすでに公表されている。既存ユーザーは引き続き利用は可能であるとしているが、LINEモバイルという会社自体は今後ソフトバンクが100%子会社化、吸収合併を検討中とのこと。長期的に見れば、いずれは統合が進んでいくのではないかとも想像できる。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その5】
ソフトバンクはデータ無制限化、Y!mobileは料金シンプル化
一方のソフトバンク/Y!mobileの両ブランドについては、店頭での販売/サポート、家族割引などが用意されたサービスとして今後も広く展開される。また、今回この両ブランドについても料金改定が発表されている。
まず、ソフトバンクブランドでは、スマホでのデータ通信量が無制限の新プラン「メリハリ無制限」を2021年3月に開始する。
ソフトバンクの現行の主力プランは、月50GBで対応動画/SNSでは使い放題になる「メリハリプラン」。これに対して、「メリハリ無制限」はスマホではデータ無制限で(時間帯により通信速度の制御はあり)、テザリングやデータシェアでの通信量は月30GBとなっている。料金は月6580円と値下げされ、ドコモ「5Gギガホ」に比べても若干安価に設定されているが、「5Gギガホ」はテザリングでも通信量の上限は無しなので、スマホ以外の機器でもデータ通信を使うユーザーにとっては「5Gギガホ」の方に明白に軍配が上がる。
Y!mobileも来年2月に料金を刷新。「シンプルS/M/L」の3プラン構成で、新たに5Gサービスにも対応する。真ん中の「シンプルM」だと、月2980円で月10GB(超過後は最大1Mbps)。従来のY!mobileのプランと異なり、通話定額は付属しておらず、別途オプションとなる(1回5分まで月700円、かけ放題は月1700円)。一方で家族契約の2回線目以降、または対応固定サービスのセットで月500円安くなる割引サービスは継続される(期間限定の割引は無しに)。
SoftBank on LINEと比較すると、同じ月2980円でも通信量が少なめで通話定額も無いが、これは店頭での販売やサポートの有無による差と理解すべきだろう。
【ソフトバンクの新料金でわかっていること、その6】
SoftBank on LINEでの端末販売はまだ未定
ahamoにおいては端末販売も予定しているが、SoftBank on LINEではまだ発表されている内容は無い。
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