新型コロナウイルスの影響により、当初の予定より3ヵ月遅れでスタート、かつ3ヵ月間で8戦と過酷な戦いを余儀なくされた2020年のSUPER GTシリーズ。その最終戦の決勝レースが11月29日、今年4回目となる富士スピードウェイで開催された。GT500クラスは、今年でその姿を消す「100号車 RYABRIG NSX-GT」がチェッカーまで残り数百メートルで大逆転し、優勝とGT500クラスのドライバーズチャンピオンを獲得した。では、GT300はどうなったのかを振り返ってみよう。
チャンピオン候補は7チームに絞られた
7チームにチャンピオン獲得の権利がある状態で迎えたGT300クラス最終戦。
ランキング首位に立っているのはKONDO RACINGの56号車「リアライズ日産自動車大学校GT-R」(藤波清斗/J.P.オリベイラ)。
それを5ポイント差で65号車「LEON PYRAMID AMG」(蒲生尚弥/菅波冬悟)が追いかける。65号車がトップチェッカー、56号車が2位だった場合は同点になるが、2勝を挙げている56号車が優勝回数の関係でチャンピオンとなる。65号車が自力チャンピオンになる条件はポールポジションの1点を獲得し、かつ優勝が条件となる。
ランキング3位は11号車「GAINER TANAX GT-R」(平中克幸/安田裕信)。ただし、56号車とは13ポイント差のため、優勝してもライバル次第という状況だ。
4位は52号車「埼玉トヨペットGB GR Supra GT」(吉田広樹/川合孝汰)、61号車「SUBARU BRZ R&D SPORT」(井口卓人/山内英輝)、55号車「ARTA NSX GT3」(大湯都史樹)が同点で並ぶ。そして前戦で2位表彰台を獲得した4号車「グッドスマイル 初音ミクAMG」(谷口信輝/片岡龍也)が5位。ただし4号車に関しては、ポールポジションの1ポイントを獲得し、かつ優勝、さらにライバルがノーポイントとなるのが条件とかなり厳しい。
この状況を踏まえて行われた28日の公式予選。ポールポジションを獲得したのは52号車「埼玉トヨペットGB GR Supra GT」(吉田広樹/川合孝汰)。川合が1分34秒台と圧巻のレコードタイムを叩き出した。
フロントローについたのは61号車「SUBARU BRZ R&D SPORT」(井口卓人/山内英輝)。3番手に6号車「ADVICS muta MC86」(阪口良平/小高一斗)が入り、JAF-GT(国産車)勢がここでも速さを見せつけた。
チャンピオン争いのトップ3に目を向けると、65号車「LEON PYRAMID AMG」(蒲生尚弥/菅波冬悟)は5番手、11号車の「GAINER TANAX GT-R」(平中克幸/安田裕信)が6番手、そして56号車「リアライズ日産自動車大学校GT-R」(藤波清斗/J.P.オリベイラ)が7番手と並んだ状態。
ちなみに4号車「グッドスマイル 初音ミクAMG」はQ1敗退により、チャンピオン獲得の夢は潰えた。2011年から続いた3年ごとにチャンピオンというジンクスもここで消滅。
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