秋の新製品カメラで猫を撮るシリーズ。スマートフォンが2回続いたので、今回はデジタル一眼に戻って富士フイルムの「X-S10」である。これ、主力モデルのX-T4をギュッと小さくして、X-T4ならではの性能(連写とかAFとかボディー内手ぶれ補正とか)をいい感じに継承しつつ、価格も抑えた意欲的なモデル。
X-T4って撮影モードダイヤルがない代わりに、シャッタースピードとかISO感度とか露出補正の専用ダイヤルがあって、カチカチとメカっぽい操作が特徴だったのだけど(わたしもそれが好きで使ってるし)、ちょっととっつきづらいということで、X-S10はその辺が「普通」になったのだ。
小さくて操作もわかりやすくて、富士フイルムならではの画質を楽しめるカメラになったわけである。X-S10を持って散歩に行って早速出会ったのが冒頭写真の猫。舌でぺろっと舐めた瞬間を捉えられたのは偶然、いやぺろっと舐めそうになったのでタイミングを合わせてシャッターを切ったわけだが、日差しが当たってるとこも背景の青空もすごくいい感じに出てる。
続いてはとあるお寺で出会った猫。この日は結構寒くて猫も日差しが当たるとこに出てきてくれたのだけど、警戒心が強く不用意に近づいたら逃げそうだったので、遠くからそっとしゃがんでいつでもシャッターを押せる態勢で様子をみてたのである。そしたらこっちを向いたので1枚。レンズキットの望遠ズームレンズでの撮影だ。
富士フイルムならではの「フィルムシミュレーション」ももちろんフル装備。わたしのお気に入りは「クラシックネガ」。ちょっと侘びた感じになるのがいいのである。
後半はいつもの保護猫シェルター QUEUE編。午後の日差しが気持ちいい日だったので、猫たちはまったり昼寝タイムだったのだが、それが良いのだ。ソファーの上では黒い子猫が無防備にへチャッとつぶれて昼寝中。程よく暖かい場所なのだ。
続いて、こわもて2匹のまったり昼寝。2匹ともいまだに人間が苦手で、普段は部屋の隅で静かにしているのだけど、この日は頬を寄せ合ってお昼寝してたのだ。こりゃ起こしちゃ悪いってんでそっと撮影。
猫の名前を覚えるのが超苦手なのだけど、左にいるチャシロはよく覚えている。たおくんである。オープン当初からいる猫で、いまだに人なれしておらず、いつも昼間は部屋の片隅の日当たりがいい場所にいて、たおくんが人なれしてないのは周知されているので(常連さんはよく知ってるし、はじめての人には口頭で伝えられる)、人にちょっかい出されることなくゆったり過ごしてるのである。
でも、猫とは仲がいいので彼の周りにはまだ人なれしてない猫が集まってて面白い。
その頬を寄せ合うにしては距離が近すぎて押し合い状態になってた2匹、もはや相撲状態ではないか(頬相撲?)と思ってたら、とうとうこんなことに。頭の置き場所を争ってるのか、単に顔をくっつけると暖かくて気持ちいいのか知らないけど、たおくんそれでも起きず。
この後の展開が気になるところだけど、30分後、無事頭同士の場所の取り合いは終了し、平和に解決しておりました。めでたしめでたし。
日差しの温もりを蓄えつつ窓辺でまったり昼寝する猫を見ていると「ああ冬が近いんだなぁ」と思う。そんなわけで、富士フイルムの安くて小さくて上位モデルの高性能を受け継いだX-S10は、猫撮りにも良いのであった。残る要望は猫検出AFの搭載ですな。
■Amazon.co.jpで購入
-
古地図とめぐる東京歴史探訪 (SB新書)荻窪 圭(著)SBクリエイティブ
-
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
-
古地図でめぐる 今昔 東京さんぽガイド荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります