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日本の国際通信とKDDIの歴史を振り返る「KDDI MUSEUM」「KDDI ART GALLERY」が多摩にオープン

2020年11月25日 15時00分更新

滅多に見られない海底ケーブルも展示!

 さらに現在にもつながる国際通信手段として、衛星通信や海底ケーブル通信への取り組みも紹介。1969年に打ち上げられた通信衛星「インテルサットIII号」の予備機の実物や、実際に敷設されていた海底ケーブルなども見ることができる。

衛星通信に用いられた「インテルサットIII号」の予備機。本機が打ち上げられたのは1969年だ

KDD時代から受け継ぐ海底ケーブルの敷設事業は現在も手掛けている。こちらは最新のケーブル敷設船「KDDIケーブルインフィニティ」の模型

 ただKDDIはKDDだけでなく、1985年に通信の自由化がなされたことで通信事業に参入した、第二電電(DDI)と日本移動通信(IDO)の3社が2000年に合併して誕生した企業でもある。そうしたことからKDDI MUSEUMでは、DDIやIDOが市場に参入して以降の足跡を振り返るコーナーや、携帯電話が登場した1980年代から、KDDIが誕生した2000年までの変化を振り返るコーナーなども用意されている。

KDDだけでなく、DDIやIDOの取り組みに関してもパネルなどで説明している

トレンディードラマに登場で
憧れだったショルダーフォンも体験できる

 ちなみにここでは、「ショルダーフォン」をはじめとしたアナログ時代から、cdmaOneなど1~2G時代通信規格を採用した携帯電話も展示されている。ショルダーフォンは実際に持って体験することも可能だ。

DDIセルラーやIDO時代の携帯電話もいくつか展示されている。写真は1G時代のアナログ通信方式の1つ「TACS」を採用したIDOの携帯電話

ショルダーフォンの体験コーナーも用意。ちなみに重量は2.6kgと、現在のスマートフォンと比べ10倍以上重い

 さらに2000年以降、KDDIとしての取り組みを示す展示としては、auブランドから発売された携帯電話やスマートフォンが一堂に並べられた「au Gallery」や、auブランドを中心とした20年の取り組みを振り返る「au Historical Road」などが用意されている。

「au Gallery」では、KDDIとなった2000年以降に発売された携帯電話やスマートフォンを一堂に展示。懐かしい機種から最新モデルまで多数の機種が並んでいる

 ここでは懐かしい携帯電話から最新機種まで非常に多くの携帯電話を見ることができるほか、コンセプトモデルを含めた「au Design project」の全ラインアップも常設で展示されていることから、ファンにとってはたまらない内容といえる。

au Design projectの端末は、コンセプトモデルを含め全モデルを常設展示。「INFOBAR」シリーズのベースとなった「info.bar」のコンセプトモデルも展示されている

 そして現在から未来、つまり5Gに関連する展示としては、「au 5G」のエキシビジョン展示が用意されている。ここでは5GやXRなど最新技術を活用したさまざまな体験が可能だ。

もちろん5G関連の展示も用意。5G対応端末だけでなく、5Gを活用したさまざまな体験も可能

 一方のKDDI ART GALLERYは、「先端技術と芸術の出会い」をコンセプトとした、美術品を展示するギャラリー。先端技術に触れた人たちが、美術品と出会って感動や安らぎを感じてもらうことをコンセプトに開設されたものになるという。

こちらは「KDDI ART GALLERY」。KDDIの前身の企業などが保有していた美術作品を厳選して展示しているという

 中にはブランマルク、ルソーや梅原龍三郎などの洋画に加え、エミール・ガレなどによるガラス工芸などが展示されている。いずれもKDDIの前身となった企業が所有していた美術品を集めて展示しているとのことで、日本橋高島屋やポーラ美術館、多摩美術大学などの協力を得て展示の実現に至ったとのことだ。

 なおKDDI MUSEUM、KDDI ART GALLERYの見学には事前予約が必要で、Webサイトから平日の10~17時のうち希望の日時を選んで申し込む形となる。通信やその歴史に興味がある人はぜひ訪れてみよう。

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