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日本の国際通信とKDDIの歴史を振り返る「KDDI MUSEUM」「KDDI ART GALLERY」が多摩にオープン

2020年11月25日 15時00分更新

 KDDIは2020年12月1日より、東京都多摩市にある「LINK FOREST」内に設置された2つの施設「KDDI MUSEUM」「KDDI ART GALLERY」の一般公開を開始する。それに先駆けて11月20日、2つの施設がメディア向けに公開された。

 LINK FORESTとは、同社の子会社であるKDDIラーニングが2020年4月より運営している宿泊研修施設。181の宿泊室や14の研修室などを備えており、一般の宿泊も可能だ。

東京・多摩市にある「LINK FOREST」。KDDIの子会社が運営する宿泊研修施設だ

3階には研修室のほかに中庭もある。円柱状の部分は和室・洋室のラウンジになっているという

 また、大ホールは最大1500人を収容できるとのこと。ちなみにこちらは、2020年にヒットしたテレビドラマ「半沢直樹」の撮影に使われたことでも知られている。

「半沢直樹」の撮影にも使われていたという大ホール。最大1500人を収容できるが、3つに分割して使うことも可能だという

 そのLINK FORESTの2階に、新たに設置された施設の1つが「KDDI MUSEUM」になる。これはKDDIの歴史から通信が社会をどう変えてきたを振り返りながら、5Gが描く未来を考えていく施設になるとのこと。新型コロナウイルスの影響から、ウェブ上で展開される「KDDIバーチャルミュージアム」が2020年8月に先行公開されていたが、今回ようやくリアルの施設も一般公開されることとなった。

「KDDI MUSEUM」は日本の国際通信と、KDDIの歴史を振り返る施設となっている

江戸時代の通信機器の展示も!
通信の歴史がここで勉強できる

 KDDIの前身の1つは、かつて日本の国際通信事業を一手に担ってきた国際電信電話(KDD)であり、その歴史は非常に古い。そうしたことからKDDI MUSEUMでは、大きなテーマの1つとして日本の国際通信の歴史を振り返る展示に力が入れられている。

 それらはかつて栃木県小山市にあった国際通信史資料館に展示されていたものであり、同施設の老朽化に伴いこちらで展示されることになったものだという。実際施設内には、ペリーが江戸幕府に献上したとされるモールス信号器や、日本と海外を初めて海底ケーブルで結んだ長崎に設置されていた小ヶ倉千本海底線陸揚庫、通称「ケーブルハット」を復元したものなど、歴史を感じさせる展示が多くなされている。

KDDI MUSEUMでは江戸時代までさかのぼって、国際通信に関する展示を実施。これはペリーが江戸幕府に献上したというモールス信号(複製)とのこと

ケーブルハット内の機器を復元したもの。災害時などは技師がこれらの機器を駆使して復旧作業をしていたという

モールス信号を体験するコーナーも用意。「SOS」などのモールス信号を実際に打つことができる

 KDD自体の設立は第二次世界大戦後、国際通信の自主権を回復した後の1953年となる。それゆえ施設内には、KDDが設立して以降、実際に使用していた交換機や短波送受信機なども展示されている。

KDD時代に用いられていた通信設備もいくつか展示。これは国際電話回線を手作業で切り替えるための交換台だという

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