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4K受信可能機器の台数が600万台を突破、五輪1000万台の目標達成には2割増のペースが必要

2020年11月23日 09時00分更新

 また、「新4K8K衛星放送で見ようよ!月間」キャンペーンを、2020年12月31日まで実施していることについても説明した。

 新4K8K衛星放送の視聴者拡大に向けて、「4K8K放送PR番組」を、NHKとBS民放5局(BS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジ)が共同で制作。11月20日からは、共同CMも各局で放映するという。また、12月には、各局が通常月よりも多くの4K番組を編成。レギュラー番組のほかに、各局が10番組ずつ制作することになる。

BSフジの荒井昭博常務取締役

 BSフジの荒井昭博常務取締役は、「NHKと民放が同じCMを流すのは初めてのことになる」とする一方、「4K8Kの魅力のひとつは、フィルムの映画を映画館で観たのと同じような感動が得られる点にある。放送が予定されているNHKのBS8Kのウエストサイドストーリー、BS日テレの石原裕次郎シリーズ、BSテレ東の男はつらいよシリーズは、フィルムを4K8Kで表現している。自宅で映画館の感動が得られる。また、広大な絶景を表現するのに4K8Kはあっている。山に登っているような雰囲気がある。そのほかにも、番組では食べ物のしずる感が得られ、味を目で楽しめたり、ドラマではリアル感、立体感がある。報道番組は徹底討論などにおいて、インタビューする側とされる側のこめかみの動きや汗も映るため、より臨場感がある。紅白歌合戦や第九の演奏も、高音質で聴くことができる」などとした。

日本放送協会(NHK)の前田晃伸会長

 4K8K放送PR番組のなかで、日本放送協会(NHK)の前田晃伸会長は、「NHKでは、4K、8Kならではのスペシャルな感動と体験ができる番組を、BS4KとBS8Kの2つのチャンネルで届けている。世界で初めて放送を開始したBS8Kでは国際宇宙ステーションISSから撮影した8K映像によって、宇宙に浮かぶ美しい地球の姿が、宇宙飛行士と同じように眺めることができるなど、最先端の映像体験を楽しんでもらえる。日本の国宝など、貴重な文化財や歴史的遺産を8Kの映像技術によって記録し、未来へと伝える取り組みも進めている。引き続き、先導的な役割を果たし、多様で質の高い、NHKらしい充実したコンテンを届けていく」とした。

一般社団法人日本民間放送連盟の大久保好男会長

 一般社団法人日本民間放送連盟の大久保好男会長は「民放でもBS独自のニュース番組やドラマなど、看板番組が増えてきた。圧倒的な映像美が魅力のBS4K放送では、各局が得意分野を生かし、それぞれにカラーを持った幅広いジャンルの番組を揃えている。新たな文化の発信源として、BS放送はこれからの成長を続けていく」とした。

WOWOWの田中晃社長

 2021年3月1日正午から、新4K8K衛星放送で、WOWOW 4Kを開始するWOWOW 代表取締役社長執行役員の田中晃氏は、「当初は、2020年12月1日の開局予定であったが、新型コロナウイルスの影響があり、設備の構築が遅れた。4Kチャンネルの視聴環境がある視聴者は、申し込みだけで、追加料金なしで見ることができる」としながら、「ドラマとスポーツ、映画が3本柱になる。オリジナルドラマの制作は2020年4月以降、すべて4Kで行っている。24時間365日での放送になるためアップコンバートもあるが、全体の30%よりもなるべく多い比率で、ピュア4K番組を揃えたい。4KでWOWOWを見たいと思ってもらえるように努力する」とした。

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