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秋のヘッドフォン祭2020 ONLINE

オンライン開催された「秋のヘッドフォン祭」、気になる新製品は?(後編)

2020年11月08日 20時10分更新

16. radius

 完全ワイヤレスイヤホン「HP-NX500BT」を紹介した。デザインにこだわりがあり、小岩井さんは高級外車のようなデザインとコメント。

 また音質的にも独自構造のドライバーを採用している。根元氏はかつてのドブルベを思わせる革新的な技術を思わせるとコメント。またイヤーピースの装着する深さを変えられる点も良い。

17.FitEar

 開発中のゲーミング用のカスタムイヤーモニターとヘッドセットマイクを紹介した。ヘッドセットマイクはイヤモニとマイクを一体型にしたもの。倖田來未さんの依頼により開発したものがベースになっているようだ。ゲーミング用のカスタムイヤーモニターは専用の2ウェイダイナミックユニットを採用(AZLAが関係か)。

 「FitEar DC Ti」は「FitEar DC」をチタンシェル化したもの。音質的に不要なものを足さないという。

 また「FitEar cable 009Aqua」も紹介。プラグを工夫しているというもので先端だけ端子を交換可能だという。線材はビンテージ線を使用している。AZLAカスタムという隠し球もちらりと公開した。同軸2ウェイのドライバーユニットが関係しているよう。

左が223、右が333

 またFitEarのユニバーサルイヤフォン「TO GO!」シリーズの新製品「TO GO! 333」「TO GO! 223」も紹介された(パワポのタイトルは間違い)。

 ベースモデルの「FitEar TO GO! 334は、「FitEar MH334」をベースにしたユニバーサルIEMの先駆けとなったモデル。カスタムと同じ手法で製作された万人向けIEMとしてはおそらく世界初。ちなみに“TO GO!”の名称はわたしの個人ブログ「Music To Go!」から名称を取って冠したもの。

 TO GO! 333は10年以上前に作られたコンシューマ向け(MHシリーズはプロ向け)の「FitEar Private333」のユニット構成は変えずに音質バランスをファインチューニング。また新しいスタッフに開発を任せるという試みもおこなったという。

18. アユート(サプライズ登場)

 また最後にサプライズでアユートの斎藤氏が登場し、ぎりぎりの新製品が届いたということで、Acoustuneの開発中モデルを披露した。

 「HS2000MX」という仮称で、2年半の開発期間をかけて、ミリンクスの最適解を目指したミリンクス・コンポジットドライバーを採用したということ。ドーム部分になんらかの高い剛性の複合素材を使用しているそう。これまでのものよりもレスポンスが向上したという。「音が生々しい」と根本氏はコメント。

 カプセルテクノロジーACT規格という新しい技術も搭載している。おそらくユーザーがチャンバー部分を交換できるものらしい。目標価格は15から18万程度だろうか。

18.のむらけ!オンライン

 ヘッドフォン祭の恒例の「のむらけ!」イベントのオンライン版として、「のむらけ!オンライン」が最後に配信された。ゲストとして安月名莉子さんとテクノボーイズのフジムラトヲルさんとのオーディオトークショウが開催された。

最後に

 今回はまだコロナ禍の中で、予想よりも新製品が多かったという印象だ。

 完全ワイヤレスも音だけではなく、用途やユーザーに合わせたさまざまな多様化が進んでいると感じた。また一方ではアナログアンプの回帰などが見られて興味深い面もある。

 そしてやはり今年はリモートワークに向いた製品などコロナ禍を考慮した製品展開も多いと感じた。なにはともあれ新製品も増えているようで、徐々にコロナ禍の影響から脱しつつもなおその影響下にある、いわゆるニューノーマルの世界での新製品開発が進みつつあるとも感じた。

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