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ネットワークゲームでNASを活用しよう

ASUSTORのNASでプライベートゲームサーバーを構築

2020年10月29日 11時00分更新

仮想化ツール「Docker」で
ゲームサーバーのコンテナを配置

 Dockerイメージには、各種ゲームサーバーが多数公開されている。今回は、そんな中から約8年かけて開発され、今年ようやくバージョン1.0として正式リリースされた工場ストラテジーゲーム「Factorio」のサーバーを構築していきたい。

 もう1つインストールしたアプリ「Portainer CE」は、DockerをGUIで管理できるツールだ。Linux環境で動作するDockerは、テキストによるコマンドを入力して設定・管理しなければならないが、それではとても扱いにくいため、GUIでカンタンに扱えるツールが登場。その1つがPortainer CEである。

 デスクトップ上にPortainer CEのアイコンが追加されているので、これをクリックすると、別ウィンドウが開いてログイン画面が現れる。

最初は、「Username」と「Password」を設定して利用を開始する

続いて「Docker」を選択して次へ進む

するとこのような画面が現れるので「local」を選択する

すると現在のDockerの状態が表示され、操作項目が左側のメニューに表示される

 ここまで来たら、ゲーム用サーバー(今回はFactorioのゲームサーバー)のイメージを選択する。メニューの「images」を選択したら「Pull Image」でイメージ名を指定し、「Pull the Image」をクリックしてイメージをダウンロードする。

Factorio用のサーバーはいくつか公開されているが、今回はバージョン1.0に対応した「fatoriotools/factorio」を指定

ダウンロードが完了すると、下の「Images」の一覧に「Unused」と記されたイメージが追加されているはずだ

 あとは、メニューから「Containers」を選択し、このイメージを元にコンテナを追加して起動する。このとき、Docker Hubの各イメージに記されている使い方はきちんと確認しておこう。fatoriotools/factorioのイメージの説明はここにある。

「Containers」に移動し、右上の「Add container」をクリック

このような画面が現れるので、「Name」に名称(ここではfactorioとした)を入れ、「image」に落としたイメージを指定。「Port」は、TCPが27015、UDPが34197を開放する必要があるので追加で指定する。あとはこのゲームサーバーでは指定しなくても大丈夫。最後に真ん中あたりにある「Deploy the container」をクリックしてデプロイ(コンテナを配置)する

 デプロイ(コンテナの配置)すると、すぐにコンテナ一覧に「factorio」(指定した名称)が表示され、状態は「runnung」となっているはずだ。これでサーバーが起動した状態になっている。

 LAN内のマシンからさっそく接続してみよう。factorioのゲームは「Steam」で購入できる。

「factorio」を起動して「マルチプレイ」を選択。サーバーを指定する方法が表示されるので「アドレスに接続」を選択し、NASのIPアドレスを指定する

すると接続が完了して、プレイができるようになる

「factorio」には、各種MODが用意されていて、インストールすることで改造できるが、立てたサーバーでプレイするには、クライアント側もサーバー側も同じMODがインストールされている必要がある。サーバー側でのインストール方法は、コマンドを使うなど少々難しいので今回は割愛するが、少し勉強すればカスタマイズもできるようになるだろう。

 ほかにも、たとえば「Minecraft」もサーバーを構築できる。イメージは、現時点で最新版である1.16.3(このサーバーでマルチプレイできるのはJAVA版のみ)が動作するのは「itzg/minecraft-server」なので、上記と同様にこれをダウンロードし、デプロイしよう。

ポートはTCP/UDPともに25565を開放。あとは、環境変数で「EULA=TRUE」を指定する

 設定やカスタマイズの方法は、コチラを参照してほしい。なお、サーバーとクライアントのバージョンが一致しないと利用できないので注意が必要だ。

MinecraftのJAVA版。マルチプレイを選択し、サーバーの追加で名称とIPアドレスを指定すると、接続可能であれば、画面のようにアンテナマークが立つ

「サーバーに接続」を実行すれば、マルチプレイができるようになる

※編集部注:10月22日に、MinecraftのJAVA版がMicrosoftアカウントに移行すると発表がありました。移行後もこれまで通りプレイできるとのことですが、記事はMojangアカウントでの手順を記したものであり、Microsoftアカウント移行後はゲームサーバー構築の手順が変更される可能性があることをご了承ください。

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