3連ファンで強力に冷却しデュアルBIOSで静音化も可能
GIGABYTEの「GeForce RTX 3080 GAMING OC 10G」は4K解像度でゲームを快適にプレイできる!
カード長は実測で約321mm
オリジナルクーラーのWINDFORCE 3Xを搭載
それではRTX 3080 GAMING OCのカード自体を見ていこう。カード長は実測で約321㎜(※突起部除く)で、RTX 2080 Ti Founders Editionが同267mmだったのに比べると50mm以上も長い計算になる。ただ、RTX 3080 GAMING OCの基板自体は237㎜ほどしかなく、GPUクーラーがカード後方に80mm強はみ出た格好だ。
そのGPUクーラーには、2.7スロット占有タイプでGIGABYTEオリジナルの「WINDFORCE 3X」を採用。このWINDFORCE 3Xは3基のファンを搭載するが、ブラケット側の1基のみ80mm角相当で、残り2基が90mm角相当とファンのサイズが異なっている点が特徴的だ。
しかも羽根は中央が膨らみ、さらに5本の線状の突起が施されたユニークな形状をしており、GIGABYTEによるとこの形状によりエアフローの整流効果が高まるという。そして、3基のファンのうち中央の1基のみ反時計回り、両端の2基は時計回りと、ファンの回転方向が変えられており、これによりエアフローの風圧が向上しているとのこと。
なお、GPUコアの負荷が低い、いわゆるアイドル時にファンの回転を停止する機能も用意されている。この機能は先のAORUS ENGINEから無効に変更し、常時回転させることも可能だ。
ちなみに、筆者の主観であることを断ったうえで、RTX 3080 GAMING OCの動作音について触れると、かなり静かな印象を受けた。もちろん、静音性に特化しているとまでは言わないまでも、少なくともケースの中に入れてしまえば聞こえないレベルだ。
ファンの回転数もAORUS ENGINEからカスタマイズ可能で、FAN SPEEDの項目でMANUALを選択すると1%刻みで33~100%に固定できる。また、同項目のCUSTOMIZEDでは、GPUの温度ごとに回転数をユーザーが任意に設定可能だ。しかも、両端の2基と中央の1基を個別に設定できる点は使い勝手がいい。
また、GPUクーラーには7本のヒートパイプが用いられ、GPUの銅製ベースから2ブロックの放熱フィンへと伸びる構造だ。この銅製ベースは、メモリーチップにも接しており、しっかりと冷却している。
そのほか、補助電源コネクターのすぐそばのGIGABYTEロゴと、そのすぐ下の線状の意匠にはLEDが搭載され、「RGB FUSION 2.0」により光り方や色、それに明るさをカスタマイズできる。
用意されている光り方は、常時点灯のSTATICや、ゆっくり点滅するPULSE、GPUの温度によって色を変えるINTELIGENTなど、消灯も含めると10通りだ。
一方、カード裏面には金属製のバックプレートを装着。カードの自重によるたわみを防止するほか、カード後方にはスリットが用意され、そこからカード表側から吸い込んだエアーを排気する構造になっている。RGB FUSION 2.0」により光り方や色、それに明るさをカスタマイズできる。
補助電源コネクターは8ピンが2本だが、前述のとおり基板のサイズがGPUクーラーに比べて短いため、補助電源コネクターは基板からケーブルが伸び、カード後方に配置。映像出力インターフェースは、DisplayPort 1.4aが2つに、HDMI 2.1が2つという構成。VR用途を意識してか、HDMIが2系統用意されている点は評価できよう。
※お詫びと訂正:記事初出時、映像出力インターフェースの記述に誤りがありました。記事を訂正してお詫びします。(2020年10月8日)
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