描画性能はdGPUを搭載する方が
1.5倍ほど高性能という結果に
前置きが長くなったが、性能検証に移っていきたい。ゲームによってはCPU性能によって、快適度が変わるものもあるため、最初はCPUの定番ベンチマークソフト「CINEBENCH R20」で比較。計測はすべて3回行ない、明らかにおかしい数値は使わず、大体の平均値を採用。小数点以下は四捨五入している。
シングルコアのスコアーはわずかにIdeaPad Slim 550 (15)が上回ったが、マルチコアのスコアーはスレッド数の差が数値に現れる結果になった。マルチコアで約1.3倍のスコアー差があり、これもゲームの動作に少しばかり影響が出る場合もあるが、IdeaPad Slim 550 (15)の「Ryzen 7 4700U」もマルチコアのスコアーが2600超えと、普段使いのノートPCとしてはかなり高い数値を示している。
お次はグラフィックス性能を計測する定番ベンチマークソフト「3DMark」でゲーミングデスクトップ向けでDirectX12対応、解像度がWQHD(2560×1440ドット)のTime Spy、DirectX11でフルHD(1920×1080ドット)のFire Strike、ゲーミングノートPCやミドルレンジPC向けでDirectX11対応、フルHDのSky Diverをそれぞれ試した。
Sky Diverでは、動作が軽すぎて差が広がらなかったが、Fire StrikeとTime SpyではいずれもBravo-15の方が1.5倍高いスコアーを示した。
Radeon RX 5500Mを搭載するBravo-15は
フルHD&最高画質設定で60fps以上は当たり前
では、ここからは実ゲームをプレイし、Frapsでフレームレートを計測した結果をお届けしたい。まずは、国内では最もプレイされているという調査結果もあるエレクトロニック・アーツの「Apex Legends」で動作をチェック。設定をすべて「高」にして、解像度はフルHDとHDの2パターンでFrapsを使いフレームレートを計測。
「Apex Legends」は割と重めで、設定が「高」だと解像度フルHDでもBravo-15ですら最小60fps、平均73fpsとギリギリ快適にプレイできるといったところ。このままでは、せっかくの144Hzディスプレーが活かせないが解像度がHDであれば最小105fps、平均126fpsのヌルヌルと快適な動作でプレイできる。
IdeaPad Slim 550 (15)もHD画質なら、最小34fpsと30fpsを超える。ガチで対戦を楽しむには、やや物足りないがもっさりとした動きではなく、カジュアルで遊ぶ分には問題ない動作になる。
今度はクラフト要素もあり根強い人気のEpic Gamesの「フォートナイト」で計測。解像度はフルHD、クオリティープリセットは「最高」と「中」の両方で計測。最大フレームレートは「無制限」に設定した。
最高品質の際は、IdeaPad Slim 550 (15)は、平均17fpsとガクガク。一方で中設定では平均が72fps、最小も60fpsと一般的なゲーム機が出力できる60fpsを上回った。IdeaPad Slim 550 (15)のディスプレーは、最大リフレッシュレートが一般的な60Hzのため、最小フレームレートが60fps以上を上回っていれば、遅延を感じることなどほぼないだろう。
Bravo-15は、最高品質でも平均77fpsと、これでも快適にプレイできるのだが、FPSやフォートナイトのようなバトルロイヤルゲームを60fps以上のヌルヌル動作でプレイしたい、144Hzディスプレーの性能をフル活用したい場合は、設定を変えたいところ。「中」設定にすると、途端に最小フレームレートでも200を超えるので、「高」設定で遊ぶというのが最適解かもしれない。
今度はジャンルを変えて、人気シリーズの格闘ゲームとして、注目を集めたCygamesの「グランブルーファンタジー ヴァーサス」(GBVS)でフレームレートを計測。
格闘ゲーム場合、フレームレートが最大60fpsまでのため、常時60fpsで動作するかが重要になる。グラフィック設定は画質品質「最高」、解像度はフルHD、フルスクリーン、スケーリング解像度「100」で計測した。
GBVSは、3D格闘ゲームであるもののIdeaPad Slim 550 (15)でもフルHDで、平均46fps、最小39fpsと常時30fpsを超え、もっさりとした動作もなく、カジュアルで遊ぶ分には申し分ない。GBVSにはソロでプレイできるRPGモードがあるため、そうしたソロプレイでは画質を上げ、全国対戦などをする場合は、やや設定を見直せば快適にプレイできると言える。
ラストは今年発売された名作のリメイク作品として非常に評価が高いスクウェア・エニックスの「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」。本作は解像度設定のみで、画質品質はないため、解像度フルHD、最大フレームレートを120fpsに設定してフレームレートを計測。
Bravo-15は、解像度フルHDでも平均で「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」が出力できる最大の120fpsで動作。IdeaPad Slim 550 (15)は、最小26fps、平均32fpsとプレイできないことはないが、フルHDだとややアクションがもっさりすることがあったが、CPU内蔵GPUのみで3DアクションアクションRPGである本作が30fpsで動作するのは立派。
解像度をHDまで落とせば、最大68fps、平均61fpsになり、快適に遊べた。
Radeon RX 5500M以上を搭載するならフルHD
内蔵GPUならゲームによってはHDで遊ぼう
いろんな人気作でフレームレートを計測してみたが、やや重いと言われているApex Legends以外、3DのゲームであってもRadeon RX 5500Mを備えるBravo-15なら解像度フルHDでほぼ問題なく快適に遊べる。
また、ゲーミングを謳ってはいないが、従来世代のCPUよりも性能が大幅に向上したRyzen 4000Uシリーズを搭載するノートPCであっても、解像度をHDまで落とせば、割とPCゲームが30fps以上で動作し、カジュアルにプレイする分には申し分なく、軽いゲームによっては60fps以上の快適な動作が望める。
ちなみに、2DのCGを表示し、物語を読み進めるアドベンチャーゲームやブラウザーゲーム、レトロな2Dアクション(60fps以上出ることはないが)、格闘ゲームであれば、Ryzen 4000Uシリーズのみでもとても快適に動作する。
最近はコンシューマーゲーム機向けと同時に、PC版も発売するクロスプラットフォームのタイトルも増えてきている。そのため、今回の結果を参考にしつつ、プレイしてみたいゲームに合わせてRyzen 4000搭載のノートPCの購入を検討してみてはいかがだろうか。
(提供:日本AMD)
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