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Steamで好評を博した4XストラテジーがPS4に登場!

ロマンあふれるSFストラテジーゲーム「Stellaris」で、大宇宙の覇者を目指せ

2020年08月31日 15時50分更新

文● 松野将太 編集● ジサトラハッチ
提供: DMM GAMES

領土拡大とあわせて進めたい内政と技術革新

技術ツリーは3つ。ツリーの先が見えないので、どこに向かっていくか分からない面白さがある

 中盤以降の展開を見据え、技術開発や内政を進めていくのもまた大事な要素だ。こういったストラテジーゲームで定番とも言える技術開発ツリーは、本作の場合「物理学」「社会学」「工学」の3種類が用意されており、それぞれに科学者を配属させ、研究対象を選択していくことで開発を進められる。資源採掘のボーナスやまったく新たな要素のアンロックなど効果はさまざまだが、ユニークなのは研究対象になる要素がおおむねランダムに提示されることだ。

研究済み技術は一覧で見られる

ゲーム進行で開放される「伝統」ツリーでは、さらにボーナスを獲得可能。1つのツリーをコンプリートすると追加ボーナスの「アセンションパーク」を1つ取得できる

 同時に提示される研究項目は1カテゴリーにつき最大3つまでで、プレイヤーは発展の先が見えないままに技術開発を進めていくことになる。前提技術がないわけではないので、ゲーム的には技術発展の流れが可視化されているほうが便利で良いのだが、この先が見えない不透明感も、ゲームの進行を盛り上げるという意味では上手く作用しているように感じる。なお、ゲームの進行とともに開放されるボーナスである伝統ツリー、アセンションパークにはランダム要素はないので、こちらは先を見据えつつ取得していける。

母星や入植した惑星には施設を建造可能。合金工場など、採掘では取りにくい資源を獲得するのにもいい

ランダムイベントにより、統治する惑星で何やら妙な事態が起こることも。こうした場合は決断を迫られることもしばしば

 また、支配下に置いている星系もそのまま放っておいていいわけではなく、都市開発や内政もしっかり行なう必要はある。居住惑星のスロットに工場などの施設を置けば、資源の産出量を増やせるため、たとえば取得しにくい合金を得られる「合金工場」を置くなど、足りない資源があるような場合は非常に有用だ。

 なお、スロットは人口の増加とともに開放されていくが、労働者の数が足りない場合は施設が稼働しない。このあたりのやりくりは領土の拡大に比べればやや難しく、最適な選択をするには経験が必要になる印象。例えば、なんらかの事情で国民の失業率が増えるなどの問題が起きた場合、放っておくのは得策ではないだろう。

中盤以降は外交と戦争へ……どうやって覇権を握る?

領地が増えてくると他勢力との交信も増え、次第に調査での領土獲得が困難に。このあたりが中盤で、外交や戦争のフェーズに移行する

 ある程度領土が確定し、多勢力との境界線が確定されてくると、調査船と建設船だけで領土を増やすことは難しくなってくる。おおむね中盤以降はこのようなフェーズに入るが、外交と戦争で敵勢力を屈服させ、領土を増やしていく必要が出るわけだ。すでにいくつかの勢力との位置関係が把握できている場合、近接する勢力が敵対的かどうかを把握し、敵対的であれば軍備拡張を優先しよう。

 ゲームが進めば遠く離れた勢力も確認できるが、たとえ敵対的であっても、こちら側から接触しなければ戦争状態になる危険性は低いようだ。このあたりは運も絡んでくるので、臨機応変に対応する他ない。

いったん戦争になると、星系画面では艦隊戦が見られる。見ている分には楽しいが、負けていると気が気ではない

防衛協定を結べば、相互に領地を防衛しあうことも可能。コストはかかるが、その勢力とさらに他の勢力の関係には注意

 他勢力の領土を得る場合、戦争による割譲、あるいは強大な国力をちらつかせての外交による従属国化勧告といった手段が挙げられる。とは言え、こちらから戦争をしかけるにしろ、外交で国力を高める道を模索するにしろ、軍事力が低い場合は敵勢力に攻められやすくなるため、最低限の軍事力は必要になるだろう。

 序盤からできるのは、艦隊の宇宙船を増やし、装備を増強することだ。技術ツリーの進行によって新たな装備と艦隊が手に入るので、軍事的な制圧を考えている場合はある程度意識して開発を進めていくのがベター。仮に戦争状態になった場合、敵対した国家が通りそうなルートの星系基地を軍事拠点としてアップデートする、といった戦略も重要だ。友好的な勢力と国交が築けている場合、協定を結んでおくのもいいだろう。

同盟国が宣戦布告されると戦争に巻き込まれる。同盟は計画的に

 ただし、防衛協定中に友好勢力が戦争を申し込まれた場合、プレイヤーの帝国も戦争状態に巻き込まれてしまう。友好勢力が同盟を申し込んできた場合、安易にあれこれと受けていると思わぬ展開になってしまうこともあるので、どのように行動すべきかはじっくり考えたいところだ。

 このように、ある勢力との関係が他の勢力との関係にも影響を与える場合はままある。時には悩ましい決断もあるものの、マップや勢力図とにらめっこしつつ自国の行く末を考える時間は、本作の醍醐味と言えそうだ。

プレイする手が止まらない奥深さと宇宙のロマンを味わえる一作

銀河に支配領域が広がっていくのはなんとも楽しい。リプレイ性が高いのも〇

 PlayStation 4版「Stellaris」の価格は6380円。1回のプレイを完了させるだけでも十数時間はかかるため、プレイボリュームに関しては文句なしだろう。この手のタイトルはハマり込めば数十時間、数百時間とプレイしてしまうものだが、本作はさらにオリジナル帝国メイキングや技術ツリーのランダム性などもあわせ、毎回新鮮なプレイを楽しめそうな印象を受ける。

 パッケージ版の初回生産特典としては、ゲームの進め方などを解説したガイドブック、PlayStation 4向けのアバター・テーマセットが付属しているなど、ストラテジーゲームを初めてプレイするユーザーにとって嬉しい配慮がされているのも注目だろう。まだまだ頻繁な外出が憚られるご時世、じっくり遊ぶストラテジーゲームを求めるゲーマー諸氏におすすめのタイトルだ。

(提供:DMM GAMES)

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