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AMD 理事長賞は氷川きよし「限界突破×サバイバー」

AMDアワード総務大臣賞はAI美空ひばり、新たな可能性のきっかけに

2020年08月21日 15時00分更新

第25回AMD Award「総務大臣賞」と「AMD 理事長賞」が決定した

第25回AMD Award「総務大臣賞」と「AMD 理事長賞」が決定

 一般社団法人デジタルメディア協会(AMD)は8月20日、「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’19/第25回AMD Award」の「総務大臣賞」および「AMD 理事長賞」を選出し、発表した。

 日本のコンテンツ産業発展のために、その中核的存在としてデジタルコンテンツをとらえ、制作者の立場からデジタル作品の質的向上、人材育成の促進を目的に選定しているもの。

 毎年、過去1年間に発売・発表されたデジタルコンテンツの中から優秀作品・サービスを審査の上、審査会(審査員長:夏野剛 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科特別招聘教授)が選出している。今回で25回を数え、国内のコンテンツ産業を対象とした賞として、歴史あるものとなっている。

 年間コンテンツ賞「優秀賞」10作品、「功労賞」、「江並直美賞(新人賞)」、「リージョナル賞」はすでに発表済み。以下は受賞作品と受賞者、審査会による受賞理由の一覧だ。

年間コンテンツ賞「優秀賞」(作品名50音順)

「インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表」
内閣府/警察庁/総務省/法務省/文部科学省/経済産業省

受賞理由:一般ユーザーの正当なインターネット利用への影響に十分配慮しつつ、実効性ある海賊版対策を講じることは容易ではなく、これまで検討会議等で議論されてきた。2019年10月に示された海賊版への対策メニューと 工程表は、日本のデジタルコンテンツにおける知的財産の活用と、著作権者等を保護する上での前進と言える。

「うんこミュージアム」
株式会社アカツキライブエンターテインメント/株式会社カヤック

受賞理由:この世に誕生した瞬間に流されて、消えていく、そんな儚い運命を持つうんこが、かつてないエンターテインメントとして生まれ変わり、横浜、東京に続く第三弾は、上海に海外初進出。国内外、老若男女問わず、来場したすべての人を笑顔にする、その高いエンターテインメント性と、新たな体験を提供した革新性を評価。

「AI 美空ひばり」
日本放送協会(NHK)/ヤマハ株式会社/株式会社ひばりプロダクション/秋元康/日本コロムビア株式会社

受賞理由:没後30年を迎える美空ひばりさんを最先端のデジタル技術を駆使してよみがえらせるプロジェクトで、新曲「あれから」を秋元康氏がプロデュース、ヤマハが最新のディープラーニングを使用し歌声を再現。映像は歌唱中の映像から3Dモデリングし、天童よしみさんによる振り付けで、大晦日の紅白歌合戦にて美空ひばり出演を成功させた。人々の思いがデジタル技術に集結したプロジェクトの努力を讃える。

「鬼滅の刃」
株式会社集英社/株式会社アニプレックス/ユーフォーテーブル有限会社

受賞理由:主人公・竈門炭治郎の優しく、思いやりに満ちた目線で「鬼」たちの生き様まで丁寧に描くなど、深く感情移入できる物語が秀逸。バトル描写にも心奪われる。作品のおもしろさは「週刊少年ジャンプ」連載時から評価されていたが、驚異的なクオリティーのアニメ版でファンが急増。複数の動画配信サイトで広く視聴できる手法も、いまの時代を的確に捉えている。

「限界突破×サバイバー」
氷川 きよし

受賞理由:圧倒的な歌唱力で見せた「限界突破×サバイバー」は、「ドラゴンボール超」の世界観を表現したとして感動を与えた。挑戦する姿勢、作品としての完成度、そしてエンターテインメント業界に大きな刺激を与えた実績を高く評価。

「ゼスプリ キウイブラザーズ アゲリシャスキャンペーン」
ゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社/株式会社電通/株式会社 AOI Pro. /株式会社プラグ

受賞理由:キウイを食べた時に感じる高揚感を「アゲリシャス」と命名し、流行させた。特にそのプロモーション映像は、あえて「未完成」のまま公開するという斬新な手法で、子どもから国民的アーティストまでを巻き込む社会現象となった。広告の枠を超え、企業のデジタルマーケティングにおける新しい発明となったことを高く評価。

「全裸監督」
ネットフリックス

受賞理由:「配信サービス元年」を象徴する作品となったNetflixオリジナルコンテンツ『全裸監督』。テレビ、映画でもなかなか実現が難しい表現の限界に挑み、業界に大きな衝撃を与えた。世界190カ国同時に配信され、海外でもヒットしたことを称える。

「天気の子」
新海誠監督/株式会社コミックス・ウェーブ・フィルム/東宝株式会社/STORY株式会社

受賞理由:賛否覚悟の新作で2019年映画界最高の成績を残した。ルールからはずれることを許さない風潮に対し、「個人と社会のどちらを選ぶか」という投げかけはチャレンジングなものだったが、完成した作品は風景やキャラクター、展開、どれもが観た人をうならせるものだった。攻めの姿勢を貫き、多くの感動を生み出した才能を高く評価。

「ドラゴンクエストウォーク」
株式会社スクウェア・エニックス

受賞理由:2019年9月12日にリリースされ、約2か月で1000万ダウンロードを突破した2019年最大のヒットアプリ。『ドラゴンクエスト』の世界を、プレイヤーが実際に歩いて冒険を進めていく。馴染みのある『ドラゴンクエスト』の世界やモンスターが登場。老若男女問わずに長く遊べるゲームとなった。『ドラゴンクエスト』という作品のパワーを改めて実証する結果となった。

「ラグビーワールドカップ 2019放送プロジェクト」
日本放送協会(NHK)/日本テレビ放送網株式会社

受賞理由:日本テレビとNHKの両社は、ラグビーワールドカップ 2019に際し、初心者でも楽しめるよう大会前から競技入門番組などで選手プロフィールや用語などの解説番組を制作し、地道にきめ細かい情報を提供した。選手・競技関係者だけでなく、日本中を「ワンチーム」にまとめあげることに貢献された業績は多大であり、努力を讃える。

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