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アメリカでの制作は不透明な状況が続く

Netflixメンバー数が1億9300万人を突破

2020年07月17日 18時00分更新

 米Netflixは7月16日(米国時間)、2020年第2四半期(4月〜6月)の決算を発表した。

 第1四半期(1月〜3月)に続き、視聴時間および会員数はともに増加。今期の新規有料メンバー数は予測の750万人を上回る、第2四半期としては過去最高の1010万人となり、有料メンバー数は全世界で1億9300万人(7月現在)を達成した。昨年比では2600万人増となり、2019年全体で登録した新規メンバー数の2800万人とほぼ並ぶ結果と言える。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による混乱からの回復、またそれにともなう自治体の規制緩和により、2020年下期の成長は鈍化すると予測しているという。なお、6月の新規有料メンバー数には、一定期間サービスを利用していないことから、自動的に契約を解除したメンバー数も含む(全体の数%)。

 Netflixは第2四半期に配信開始した作品で、配信後4週間で多く視聴された作品の再生数も発表した。作品と再生数は以下のとおり。

・Netflix映画『タイラー・レイク -命の奪還-』:9900万世帯
・Netflix映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』:2700万世帯
・Netflixアニメ映画『ウィロビー家の子どもたち』:3800万世帯
・Netflixオリジナルシリーズ『私の"初めて"日記』:4000万世帯
・Netflixオリジナルシリーズ『ザ・ジレンマ:もうガマンできない?!』:5100万世帯

 アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド氏の死亡事件などを発端とした「ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter、BLM)」を受け、人種的不平等などの課題に切り込む作品も注目されているという。『13th -憲法修正第13条-』『アメリカの息子』『親愛なる白人様』などの旧作も視聴者数が増加。これらの作品は「Black Lives Matter:黒人とアメリカ」コレクションで確認できる。

トップはリード・ヘイスティングス氏が続投

 また、Netflixは同社の成長を後押しするために、シニアマネジメントの人事について発表した。現共同最高経営責任者(co-CEO)のリード・ヘイスティングス氏は向こう10年もビジネスに従事する。

 テッド・サランドス氏は共同最高経営責任者に就任し、引き続き、最高コンテンツ責任者として作品の充実に注力する。リード・ヘイスティングス氏とテッド・サランドス氏はこれまでも強力なパートナーとしてNetflixを率いてきた。今回の人事はオペレーションを形式化するもので、リード・ヘイスティングス氏も引き続きフルタイムで業務に従事するという。

 グレッグ・ピーターズ氏は現在の最高プロダクト責任者に加え、新たに最高執行責任者にも就任した。同氏は2015年9月に日本国内におけるNetflixのサービス開始を率いたほか、配信サービス開始当初、CEブランドなどとのパートナーシップを開拓・締結することに大きく貢献してきた。

アメリカでの制作は不透明な状況が続く

 さらに、Netflixは新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた、世界各国の撮影の撮影状況について報告した。

 現在、日本では、日本発のNetflixオリジナルシリーズ『全裸監督』シーズン2を撮影している。たとえば、韓国では制作を完全に停止することがなかったなど、アジア地域は制作再開がもっとも進んでいる地域と言える。

 ヨーロッパ圏では、ドイツ、フランス、スペイン、ポーランド、イタリア、イギリスで制作を再開。北米では、カリフォルニア州は映画を2作品、オレゴン州はストップモーションアニメーションの制作を2作品において再開した。アメリカでの制作は不透明な状況が続いているという。

 Netflixは第3四半期には、すでにシャーリーズ・セロン主演の『オールド・ガード』や、日本発のシリーズ『呪怨:呪いの家』『日本沈没2020』を配信中。

 今期後半には『アンブレラ・アカデミー』シーズン2、ジェイミー・フォックス主演の『プロジェクト・パワー』、ミリー・ボビー・ブラウン主演の『エノーラ・ホームズの事件簿」など。『アグレッシブ烈子』シーズン3、『トランスフォーマー: ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー』『ドラゴンズドグマ』を含む人気アニメシリーズも公開予定とのこと。

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