株式会社Insight Techは、一般社団法人Japan Innovation Networkおよび株式会社InnoProviZationとともに、オンラインのオープンイノベーションプラットフォーム「不満買取デザイン・ディスコース」を設立した。
不満買取デザイン・ディスコースは、生活者の“不満”からイノベーションの「機会特定」を実現するというもの。Insight Techが運営する「不満買取センター」が保有する1500万件超の「不満」ビッグデータを活用し、参加企業の担当者が集う年間計6回のオンラインセッション/オンラインディスカッションを通じ、参加企業に生活者が感じる「不満」を起点とした事業機会の発見およびビジネスアイディア創発を実践する。
生まれた個々人のアイディアをグループで共有し磨き上げることで、自社内に閉じていては気づかない、企業・業界の垣根を超えた気づき・知的刺激を得ながら、自分・自社の枠を超えた発想を得られるという。
不満の声を軸に、業界・業種を超えたアイディア作りができる場
Insight Techの不満買取センターとは、ウェブやiOS/Android向けアプリへ飲食店や商品などに関する不満のテキストを投稿することで、文章解析AIが内容を査定。価値に応じて買い取るというサービスだ。
文章解析AIは、不満の類似度や強さを自動で処理するエンジンを独自開発したもの。通算1600万件ほどの不満のビッグデータを蓄積しており、食品や家電メーカーの新規事業開発や商品改善のコンサルティングデータとして活用してきた。
今回の不満買取デザイン・ディスコース立ち上げの経緯について、同社の代表取締役社長 伊藤 友博氏は以下のように語ってくれた。
「我々はサービスを通じて、生活者の不満を価値に変えたいと思っています。しかし、食品メーカーには食品の不満を、家電メーカーに対しては家の中の不満を提供するといった形で不満の声が業種ごとにとどまっており、もどかしさを感じていました。寄せられた不満のなかには、1つの業界では解決できないような社会的な課題につながるようなものがあります。そこにオープンイノベーションで取り組むべきヒントがたくさん隠されていると考え、不満買取デザイン・ディスコースの設立にいたりました。
多くの企業に参加いただき、当社が提供するテーマに応じたレポートを基にディスカッションしていただくことで、業界・業種を超えたアイディアづくりができる場となります」
初年度にあたる2020年度の年間テーマは「アフターコロナの生活者ニューノーマル」。計6回のオンラインセッションを通じて、暮らし、移動、美容・健康、食、金融・決済など生活者が求める新しい価値を不満データから多面的に横串を通して捉え、事業機会を発見しながらビジネスアイディアを創発する。
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