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Open NAT機能やゲーミングデバイス優先LANポートなどを搭載!

Wi-Fi 6対応ルーター「TUF-AX3000」をレビュー、2万円切りゲーミングモデルの速さはいかほど?

2020年06月05日 11時00分更新

遠距離になるほどTUF-AX3000の優位性が増す結果に

 まずはVivoBookを子PCにした場合の結果から見ていこう。

親PCからVivoBook S15 S531FAへ2.8GBのフォルダーをコピーするのに要した時間。Wi-Fiルーターと同室で計測

親PCからVivoBook S15 S531FAへ4.2GBのファイルをコピーするのに要した時間。Wi-Fiルーターと同室で計測

 まずWi-Fiルーターと子PCを同室(近距離)に設置した場合だが、TUF-AX3000のWi-Fi 6を使った時のほうがAirMac ExtremeのWi-Fi 5を使った時より速くコピー処理が終了した。Wi-Fi 6の通信速度が最大2402Mbpsと速い割に、最大867MbpsのWi-Fi 5より強烈に速くなっていないが、これはファイル転送速度が脈動するためだ。筆者の自宅以外のWi-Fiデバイスの影響も考えられるので、Wi-Fi 6の理想的なテストではないことは確かだが、集合住宅における測定データの一例として捉えて戴きたい。

 だが驚くべきは子PCをリビング(遠距離)に設置した時だ。以下のグラフをご覧いただきたい。

親PCからVivoBook S15 S531FAへ2.8GBのフォルダーをコピーするのに要した時間。子PCはリビングに設置して計測

親PCからVivoBook S15 S531FAへ4.2GBのファイルをコピーするのに要した時間。子PCはリビングに設置して計測

 ドアやステンレスのキッチンシンクなど、電波を遮りやすいものが経路上にあるため、電波の入りは当然良くない。その結果としてファイルのコピー時間は格段に長くなったが、TUF-AX3000のWi-Fi 6のほうが圧倒的にコピー時間が短い点に注目。Wi-Fi 6と言えども距離や障害物の影響は免れないが、最新Wi-Fiルーターだけに電波強度が強いことがうまく機能したと言えるだろう。

 AirMac ExtremeのWi-Fi 5は変動幅が大きいが、これはコピー速度が断続的に激しく落ち込むためだ。TUF-AX3000のWi-Fi 6にすることで、再生中に一瞬止まることがあったYouTubeの視聴も改善されたことを記しておきたい。

遠距離&障害物多めの環境では旧世代Wi-Fi 5ルーターだとファイル転送速度がほぼゼロになることも珍しくない。1回のコピー中に複数回発生することもある

 次は子PCをPCE-AX58BTを組み込んだ自作PCにした場合だ。

親PCからPCE-AX58BTを搭載した自作PCに2.8GBのフォルダーをコピーするのに要した時間。Wi-Fiルーターと同室で計測

親PCからPCE-AX58BTを搭載した自作PCに4.2GBのファイルをコピーするのに要した時間。Wi-Fiルーターと同室で計測

 さすがに巨大なデスクトップPCをリビングに持ち込めなかったため、Wi-Fiルーターと同室で検証している。今回使用したWi-Fi 6の最大通信速度は2402Mbpsでリンクしており、数値を信じればギガビットLAN(1000Mbps)の2倍以上の通信速度が出せる。しかし、実際に使ってみるとWi-Fi 5よりは速いものの、ギガビットLANには一歩及ばないことがわかる。

まとめ:Wi-Fi 6ルーターで“自分の場所”を拡げよう

 Wi-Fi 6の通信速度の上限は、ルーターと通信するデバイス側に組み込まれたアンテナ数で決まる。アンテナ2本同士(2×2)なら2402Mbps、1本(1×1)なら1201Mbpsだ。ハイエンドWi-Fi 6ルーターの4804Mbpsというスペックを生かすには、アンテナを4本搭載しなければならない。当然アンテナを4本も組み込んだデバイスはほとんど存在しない。つまり、現時点においてはWi-Fi 6ルーターは2402Mbpsくらいがちょうど良いのだ。

 今回テストしたTUF-AX3000はゲーム、特にネット対戦で自分がホストになるようなプレイが中心なら、本機に搭載されているOpen NATは大きな魅力だ。もちろんOpen NATがなくても遊べるゲームは多いが、その場合はTUF-AX3000の電波の強さが勝利の鍵となる。メインのゲーミングPCなど、通信を優先させたいゲーミングデバイス向けにゲーミングLANポートを備えているのもRT-AX3000にはない特徴のひとつだ。

 また、データのコピー時間テストからわかる通り、最新のWi-Fi 6ルーターは旧世代Wi-Fi 5ルーターよりも電波がしっかり通る。特にボディーにアンテナを立たせないスタイルの“おとなしい”外見のルーターを使っているなら、劇的に電波が通るようになるだろう。電波が通りにくい場合は中継器を使うという手もあるが、その中継器を設置したくない場合は、Wi-Fi 6ルーターに乗り換えることで、通信環境を改善できる。家にいても電波の届く場所が限られていると悩んでいるなら、TUF-AX3000に乗り換えを検討してみてはどうだろうか。

 なお、ASUSは6/30まで「ASUS WiFiルーター購入者レビューキャンペーン」を開催している。 過去あるいは新規でASUS製ルーターを購入し、ASUS会員に登録したユーザーがその使用感を購入したサイトやレビューサイトに投稿すれば、抽選でAiMesh対応のWi-Fi 6ルーターが当たるキャンペーンとなる。AiMesh対応ルーターを2台以上持っていれば、メッシュネットワークを構築して家全体を隈なくゲーム環境にすることもできる。興味がある方は応募してみよう。

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