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シングルサインオンで利便性と安全性を両立

パスワードは限界、テレワークにも効く生体認証「EVE MA」をVAIOと使う

2020年06月02日 09時00分更新

テレワークにこそEVE MAを

DDSの「EVE MA」は、生体認証やICカード認証などを拡張性の高いプラグインアーキテクチャを提供。プラグインによって利用可能になる仕組みで、VAIO Proシリーズにも簡単に導入できる。

 さて、EVA MAの最大のメリットは、認証情報を一元管理できることだ。Active Directoryとの完全連携により、ユーザーの異動時も設定変更が不要で、認証サーバーとの二重管理や同期ずれもおきず、マシンを切り替えたときも再度認証情報を登録し直す必要がなく、ユーザーに割り当てられている認証を行えばサインインができる。

 また、自治体や金融機関など窓口で使う共有マシンで共有IDを使う場合、共通IDへユーザーIDを紐付ける代理認証機能の利用で、ユーザー個人の認証で共有マシンへのサインインが可能となる。さらにVDI(仮想デスクトップ)へのログインにも対応しているので、端末にデータを保持させないなどセキュリティーを強く意識している企業でも導入可能である。主要な資産管理ツールを用いたクライアント配布にも対応しており、手間なく導入できるといった特長も持つ。

共通IDによる代理認証機能も用意されており、共有マシンでもログオフせずに別のユーザーが継続利用できる。

 マシンを利用するユーザー側にもメリットがある。生体認証でのサインインになることで、ユーザビリティーが改善されることだ。オフィスでの利用では、出社時ぐらいしかサインインをしないかもしれないが、外出してのモバイルワークや在宅勤務といったテレワーク時はそうはいかない。

指紋認証や顔認証といった生体認証なら、なりすましが難しくセキュリティーを高められる。

 特に在宅勤務では、たとえ家族とはいえ、マシンの中を勝手に見られたり使われてしまったりしては困ってしまう。自分専用の個室を持っている人なら、家族の目につかない場所にマシンを置き、直接触れる事態を軽減できるかもしれないが、現実的にはリビングやダイニングを使って作業している人も多いことだろう。

 ちょっと席を外すたびにロックをかけ、戻った際にロック解除するためパスワードを入力するというのは実に面倒だ。しかし、これが指紋認証になれば、指で軽く触れるだけで済む。顔認証なら画面に顔を向けるだけでロックは解除される。さらに、常時監視機能により、離席時に自動的にロックが掛かる機能も用意されている。マシンのロックとパスワード入力での復帰自体は、わずかな手間かもしれないが、1日の間で何回、何十回も続けるとなるとそれなりの負担になる。精神的な負担も軽減されるのも大きい。

 またEVE MAの顔認証は、Windows Hello対応のカメラを用いず、通常のWebカメラでも利用できるのが特長だ。これにより、Windows Helloの顔認証に対応していないマシンでも、Webカメラさえあれば顔認証が可能になる。指紋認証と顔認証の両方が使えれば、たとえばマスクをしながら作業をしているとき、顔認証だと認識できない場合に、指紋認証を利用するといった対応ができる。筆者は顔認証のほうが圧倒的に楽だと感じているが、不測の事態でも臨機応変に対応できるようにしておけば、ユーザビリティーが高められる。

 VAIO Proシリーズは、これらEVE MAの認証プラグインに対応しているので、購入時にマシンに組み込んだ指紋センサーやWebカメラでEVA MAの指紋認証/顔認証を活用できる。すでにEVE MAを利用している企業なら、VAIO Proシリーズを導入すればスムーズだし、逆にVAIO Proシリーズを利用している企業なら、これを機にEVE MAの導入を検討するといったこともできる。

 多くの企業は緊急の事案として、在宅ワークやテレワークに踏み切ったと思う。そのため、セキュリティーは多少目をつむるという決断を余儀なくされたケースも多いだろう。しかし、継続した利用を考えるならば、安全性を確保するためのさまざまな対策を施したいところだ。

 ただ、それによって利便性が損なわれてしまったり、環境を整えるための手間とコストが膨らんでしまうのは避けたいだろう。せっかくの働き方改革に水を差すことになる。このEVE MAとVAIO Proとの組み合わせで、利便性と安全性の両立が可能となり、テレワークの課題も一気に解決するはずだ。

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