お求めやすいスタンダードマザー
「Z490M GAMING X」
「Z490M GAMING X」は、実売2万1000円前後のリーズナブルな価格が特徴のマザーボード。低価格ながら11+1フェーズの電源回路を搭載しており、フォームファクターがMicro ATXということで機能をシンプルにまとめている、この世代のスタンダードなモデルだ。
モデル名に「GAMING」の文字が入っていることもあり、外観からはゲーミング向け製品らしい印象を受けるが、スタンダードモデルということもありLED発光機能はLEDテープ用端子のみである。
CPUソケットは「LGA 1200」で、第10世代Coreプロセッサーを搭載できる。電源回路は先に述べた通り11+1フェーズと多いが、この世代においてはそれほど珍しくない数と言える。CPU補助電源は「Z490 AORUS PRO AX」と同じく8+4ピンだ。
スタンダードモデルながら、対応メモリー容量は最大128GB(32GB×4、デュアルチャンネル)で、DDR4-4400をサポート。ストレージはSATA 3.0(6Gbps)ポート×6のほか、2つのM.2スロットを備えており、うち1つは現行世代で有効化されていないPCIe 4.0向けとなる。
ややわかりにくいが、第10世代Coreプロセッサー搭載時にM.2 SSDを使用する場合、ヒートシンクがあらかじめ装着されている2段目のスロットを利用しよう。
拡張スロットはPCIe 3.0x16スロット×2(PCIe x16_1は最大x16動作、PCIe x16_2は最大x4動作)、PCIe x1スロット×1で、マルチグラフィックスはAMD 2-Way CrossFireXのみに対応。
こちらも、次世代CPUとの併用でPCIe 4.0接続を利用できるとしている。このモデルではPCIe x16_1のみが「Ultra Durable PCIe Armor」仕様だ。また、M.2スロットと同じくPCIe 4.0対応が可能なようだ。
背面インターフェース類は、USB 3.2(Gen2 Type-A)×1、USB 3.2(Gen1 Type-A)×6、USB 2.0×4、HDMI×1、有線LANポート、PS/2ポート、オーディオジャック×6などを装備する。
本製品は無線LAN機能を搭載していないものの、必要であれば同じくGIGABYTEのスタンダードモデル「Z490 UD AC」がIEEE 802.11ac対応無線LANを利用可能であり、ほとんど同価格帯で購入できる。無線にこだわるならそちらを検討する価値はあるだろう。
スタンダードモデルということで性能・機能的にはシンプルにまとまっているが、ひと昔前は上位モデルでのみ実装されていたプリマウントI/Oシールドなども採用されており、自作ビギナーでも扱いやすいモデルではあるだろう。
多くの機能は必要ない、シンプル志向やコスパ派のユーザーにとって魅力的な製品に仕上がっている。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう