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コンパクトでパワフルで低価格、4年ぶりの「iPhone SE」の実力をベンチマークで検証

2020年05月07日 12時00分更新

チップセットが大幅進化、その実力は?

 色の違いなど細かな点を除けば、iPhone 8と大きく変わっていないように見える新iPhone SEだが、中身は大きく変わっている。iPhone 8のチップセットが2世代前の「A11 Bionic」であったのに対し、iPhone SEのチップセットは先にも触れた通り、最新の「A13 Bionic」を採用しているため、パフォーマンスが大幅に向上しているのだ。

 では、同じチップセットを搭載したiPhone 11、そして1つ前の「A12 Bionic」を搭載した「iPhone XS」と比べ性能にどの程度違いがあるのか、試しにベンチマークで確認した。まずは「Geekbench 5」を使いCPUのベンチマークを比べてみたところ、シングルコアではiPhone 11と同等だが、マルチコアではiPhone XSより少し上、という結果だった。

「Geekbench 5」による新iPhone SEのCPUベンチマークの結果

「Geekbench 5」によるiPhone 11のCPUベンチマークの結果

「Geekbench 5」によるiPhone XSのCPUベンチマークの結果

 では、ゲームなどで重要になるグラフィック性能はどうだろうか。「3DMark Sling Shot Benchmark」で3機種をベンチマークしてみたところ、こちらもiPhone 11よりは低く、iPhone XSよりは高いという結果になった。アップルは公表していないが、各種報道によるとメモリーの容量はiPhone 11より小さいとされているようなので、チップセット以外のさまざまな違いも性能差には影響しているのかもしれない。

新iPhone SEによる「3DMark Sling Shot Benchmark」(Sling Shot Extreme)の結果

iPhone 11による「3DMark Sling Shot Benchmark」(Sling Shot Extreme)の結果

iPhone XSによる「3DMark Sling Shot Benchmark」(Sling Shot Extreme)の結果

 とはいえ、いずれも高い性能を持つだけに、このくらいの性能差であれば実利用で大きな差が付くシーンは決して多くないだろう。実際、チップセットに高い性能を要求するゲームなどを新iPhone SEプレイしてみたが、最高画質でプレイしてもパフォーマンスが落ちることはあまりなく、動作は快適だ。

「フォートナイト」を高画質、かつ60FPSでプレイしてみたところ。ほぼ50FPS以上をキープし、40FPS以下に落ちることはなかった

 ただしディスプレーが大きくないので、遠くの敵を撃つFPSやTPSなど、細かな表現の重要性が高いゲームはどうしても目が疲れやすくなる。こうした点はコンパクトモデル共通の課題であるだけに、やはり大画面を求めるならiPhone 11などを選んだ方がよいだろう。

 ちなみに性能面でいうと、通信性能も向上している。5Gに非対応というのはiPhone 8と変わっていないが、Wi-FiがWi-Fi 6に対応したことから、Wi-Fi接続時はギガクラスの通信速度を期待できそうだ。

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