自粛ムードが続く昨今、PCゲームを久しぶりに満喫したいと思う人は多いことだろう。しかし、世代が古いPCでは快適に動作しない可能性もあり、現行PCへの買い替えを検討している人も多いはずだ。
ゲーミング向けPCというと高価なイメージを持つ人は少なくない。実際、4K解像度で最高画質のゲームをプレイするとなると、ハイエンドなCPUとGPUが必要となり、30万円以上などどうしても価格は上がってしまう。しかし、その一方で、10万円台のゲーミング向けPCのほうが、コストとパフォーマンスのバランスを重視するユーザーにとっては存在感が大きく、実際販売数も伸びているようだ。
パソコンショップSEVENを運営するセブンアールジャパンでもその傾向は変わらず、実売価格が10万円台のミドルレンジ向けPCは人気を博している。今回紹介するゲーミング向けPC「ZEFT R7 Micro」もそうした製品で、CPUに「Ryzen 7 3700X」を、GPUに「GeForce GTX 1660 SUPER」(以下、GTX 1660 SUPER)をそれぞれ搭載しながら、税抜きで15万円を切る価格を実現したコストパフォーマンスに優れるモデルである。
では、このZEFT R7 Microで、ゲームはどの程度快適にプレイできるのだろうか。最新ゲームタイトルでテストを行ない、そのポテンシャルに迫ってみたい。
販売ページ:https://pc-seven.co.jp/spc/10948.html
ZEFT R7 Micro 評価機構成 | |
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CPU | Ryzen 7 3700X (8コア/16スレッド、3.6~4.4GHz) |
マザーボード | ASRock B450M Pro4 |
グラフィックス | GeForce GTX 1660 SUPER |
メモリー | 16GB(DDR4-3200 8GB×2) |
SSD | Crucial P1 500GB M.2 |
PCケース | Antec DP301M |
電源ユニット | Silverstone Bronze 600W |
OS | Windows10 Home |
直販価格 | 12万4800円(税抜) |
サイズはコンパクトだが使い勝手は良好
防塵に注力した仕様は注目すべきポイント
まずは、外観から紹介していこう。ZEFT R7 Microは、PCケースにAntec製「DP301M」を採用しており、黒一色の落ち着いた雰囲気。フロントパネルにはARGB対応のLEDが搭載されており、光らせることが可能だ。ユニークなのは、ソフトウェア制御ではなく天板の手前側にボタンが用意されており、それを押すことでそのLEDの色や光り方を順に変更できる点。
天板にはそのボタン以外にも、USB 3.0×2、マイク入力、ヘッドフォン出力が用意され、アクセスのし易さはもはや言うまでもないだろう。なお、高さは402mmとさほど大きくはなく、こじんまりまとまっている印象。デスクトップPCを机の下に置く人が多いが、このサイズであれば机の上に置いてもそれほど邪魔に感じることはないだろう。
天板には一面防塵フィルターが設置されており、この防塵フィルターは磁石で固定されているので簡単に取り外しが可能。そのため、埃の掃除などのメンテナンスが容易に行なえるのはうれしいところ。また、フロントパネルの内側にも防塵フィルターが装着され、“防塵”についてはかなり配慮している印象だ。長期に渡って使用していると、PCの内部に埃が溜まりがちだが、このZEFT R7 Microであれば、ある程度埃が溜まるのを抑えられるのではないだろうか。
左側面のサイドパネルは、最近では主流とも言える、強化ガラスを用いた内部が見える構造。その内部は、コンパクトなサイズながらも非常にゆったりとした空間が確保されており、メンテナンス性は良好だ。本機は、CPUの冷却に空冷クーラーが採用されているが、最大280mmサイズのラジエーターの簡易水冷クーラーも搭載可能で、冷却性を重視するのであれば、BTOでそちらに変更するとよいだろう。
また、コンパクトなサイズのPCケースではあるものの、ビデオカードは長さが最大360mmのものを搭載でき、後々のアップグレードの際、カードのサイズを気にする必要がない点はありがたい。電源ユニットは底面に設置するタイプで、重心が低く、安定感は良好。また、電源ユニットのエアフローは、内部と隔てられているため、マザーボード周りやビデオカードなどにしっかりとしたエアフローが確保され、内部に熱が籠る心配もない。
CPUの冷却にはリテールクーラーのWraith Prismを採用
ストレージは500GBで後からの増設は容易
続いてスペックを見ていこう。冒頭でも少し触れたように、ZEFT R7 Microでは、CPUにRyzen 7 3700Xを採用している。このRyzen 7 3700Xは、8コア/16スレッドタイプのCPUで、その魅力は価格を抑えながらも多コア多スレッドにより高性能が期待できる点だ。
本機のCPUクーラーには、リテールボックスに付属する「Wraith Prism」を搭載。静音性に関しては、簡易水冷クーラーには届かないまでも、空冷クーラーとしてはかなり静かな印象を受けた。もちろん冷却性能も申し分ない。
GPUにはGTX 1660 SUPERを採用しており、GeForce RTX 20シリーズほどの高性能はないものの、フルHDであれば満足のいくゲームパフォーマンスが期待できる。このあたりは、後述するゲームのテスト結果を参照してもらえるとわかりやすいだろう。
マザーボードには、AMD B450チップセットを搭載したASRock製「B450M Pro 4」を採用。このB450M Pro 4は、電源部にCPUコア電圧の強化、向上が行なえるというプレミアム42Aパワーチョークを採用するほか、デジタル電源回路によりシステムの安定性の向上が図られている。また、サウンド周りではRealtek製ALC892オーディオコーデックと、ELNA製オーディオコンデンサによりノイズレベルを抑えているという。
実際に、ZEFT R7 Microで出力されるサウンドを聞いてみると、若干軽めではあるものの、非常にクリアな印象を受けた。また、M.2スロットは2本用意されているため、SSDを増設することが可能なほか、USB 3.1 Gen.2はType-AとType-Cの両方が備わっており、使い勝手は良好だ。
ZEFT R7 Microではストレージに、M.2タイプでNVMe接続のSSDを1基搭載。容量は500GB確保されているので、ゲーム用途でも十分足りるだろう。もし、より多くのゲームをインストールしたり、動画ファイルを保存したりといった用途の場合は、2.5インチシャドウベイが3.5インチ共用を含めて4基、M.2スロットの空きが1基、それぞれ用意されているため、BTOでストレージの増設を選んだり、後ほど自分で増設したりも可能だ。
これらのデバイスを支える屋台骨とも言うべき電源ユニットには、Silverstone製「ST60F-ESB」を搭載。80PLUS Bronze認証を受けた定格出力600Wの電源ユニットで、CPUやGPUで多用される+12Vはシングルレーンで46A確保されている。また、120mmファンを内蔵しており、その動作音は18dBAと静音性も高い。
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