週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ウチダエスコのキッティングセンターに潜入

在宅ワークでニーズが再認識されているPCのキッティング、そのノウハウを聞く

2020年04月23日 09時00分更新

ヒューマンエラーゼロを追求していく

 そして、ESCO 船橋-BaySiteの本格稼働とともに、強化しているのが「HEZ(ヒューマンエラーゼロ)」への取り組みだ。

 これまでの施設に比べて、作業や保管ができる面積が広がったことで、管理がしやすくなったこと、移転にあわせて、キッティングの管理体制を独立させ、品質管理部門を新設。また、出庫だけを管理する専任スタッフを新たに配置して、管理責任を明確にした。

 アークの藤岡社長は、「HEZを実現できる環境が整った」と語るように、移転以来、HEZを実現している。

 「お客様のなかには、PCは他社から調達しても、キッティングだけはウチダエスコに任せたいという声を数多くいただいている。これは、長年の信頼によるものだが、エラーひとつでお客様の信頼を失うことになる。品質を第一に考え、そのうえで、処理能力の向上を図っていく」とする。

同時に9台の10トントラックが停車できる搬入出エリア

 ESCO 船橋-BaySiteは、キッティングエリア以外にも多くの特徴を持つ。

 たとえば、倉庫エリアは、3段の保管ラックを導入。最大400パレット分の保管スペースを確保し、ノートPC換算で4万台を保管。搬入出エリアは、同時に9台の10tトラックが停車可能であり、PC本体と周辺機器を組み合わせた迅速な出荷が可能だ。

 あわせて、ESCO 船橋-BaySiteの稼働とともに、新たに倉庫業免許を取得。ウチダエスコの江口社長は、「安全に保管する環境であることを対外的にも発信するとともに、今後は、倉庫業としての新たなビジネスにも乗り出すことができる」とする。

 一方、リペアエリアは、PCやタブレット、スマホ、3Dプリンタをはじとめする周辺機器を修理。特定PCメーカーの修理にも協力しており、その作業向けの専用のエリアも用意している。年間約1万6000台の修理が可能だ。

 ライフサイクルエリアは、同社が提供する「PCライフサイクルマネジメントサービス」をサポートするエリアで、キッティングだけでなく、交換用機材の在庫や資産管理、廃棄までを行う。

 セキュリティエリアは、キッティングエリアとは分離した顧客専用スペースであり、他の企業の作業から隔離し、セキュリティを確保した形で、キッティング作業をする。最大4区画に分けて利用することができる。また、ネットワーク・サーバーエリアでは、セキュリティエリアと連動する形で、顧客ごとの専用回線を用意しており、ここでも、一般に使用する回線とは分離した形で、キッティング作業などに必要なデータなどを展開できるようにしている。これらのエリアは、顔認証や暗証番号の設定などにより利用者を特定し、それ以外の人は入れないようにしている。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事