新型コロナウイルス感染症ことCOVID-19の影響で、日本では政府からも外出自粛が要請されており、それに伴い在宅勤務を行なっている人も増えている。
結果、多くの会社でテレワーク体制の整備が急務となったが、もちろんその従業員側にも準備が必要なわけで、働き方のルール云々といった話以前に、そもそもテレワークのためのデバイス環境を整える必要に迫られた、という人も少なくないのではないだろうか。
もちろん業種によって、テレワークの環境なども変わってくる。しかし、おそらく多くの業種で同じように必要になってくるのが、“オンライン上での会議”、すなわち電話会議/ビデオ会議用ではないだろうか。
そんなオンライン会議のデバイスとして、一見仕事とは縁遠そうなマウスコンピューターのゲーミングヘッドセット「G-Tune GAMING HEADSET」を紹介したい。「仕事で使うのになぜゲーミングモデル?」と思うかもしれないが、このヘッドセットにはオンライン会議に有用な要素がそろっており、ゲーム以外の用途にも使いやすいモデルになっているのだ。
ゲーミングヘッドセットの快適さはテレワークにも有用
ゲーミングヘッドセットといえば、FPS(First Person shooter)のように“敵の足音や射撃音からその位置を推測する”など、音による情報収集が大切になるゲームにおいて重視されるデバイスだ。
当然、その音質には一定以上のクオリティーが求められ、ドライバーユニットも平均的に大きめになっている。ドライバーユニットの口径は、内部のダイアフラム(振動板)の大きさを表す。一概には言えないが、一般的に「ドライバー口径が大きい=音質がいい」とされている。
「G-Tune GAMING HEADSET」は、53mmのドライバーユニットを採用。ヘッドホンのドライバーユニットは30~55mmほどが多いとされており、十分なサイズといえるだろう。
加えてゲーミングヘッドセットは、イヤーパッドやヘッドバンドの素材・形状にこだわった製品も多い。「ゲームは1日1時間」とはいうが、ゲーマーであればついつい長時間プレイしてしまうことも少なくない。そんなゲーマーが、長時間快適にゲームを遊べるようにデザインされているため、例えばオンライン会議が長引いて長時間ヘッドセットを着用する必要があるときも、不快感なく会議に集中できるのだ。
「G-Tune GAMING HEADSET」も装着性には気を配っており、立体形状のイヤーパッドを採用した「オーバーイヤー」タイプのデザインになっている。安価なヘッドセットでは、耳に押し付ける形状の「オンイヤー」タイプの製品も多いが、そうしたヘッドホンを長時間着用すると、耳の形状によっては痛みを感じることがある。
実際、筆者は耳が大きいようで、オンイヤータイプのヘッドセットはずっとつけていると1時間もすれば痛くなるのだが、オーバーイヤータイプはすっぽりと耳を包み込み押し付けられないので、耳が痛みづらい。加えて、耳を覆っているので位置がずれにくいという利点もある。
「G-Tune GAMING HEADSET」については、オーバーイヤーだがイヤーパッド部にそれほど深いスペースが開いているデザインではないので、人によっては多少耳がつぶれる感じがあるかもしれない。とはいえ、オンイヤータイプと比べれば十分に快適に感じる。
また、「G-Tune GAMING HEADSET」は、マイクとケーブルの取り外しが可能で、左右どちらにつけるのか、自分で選べるようになっているのも特長だ。例えば、ヘッドホンを接続する際に接続端子が左側にあるなら、ケーブルも左耳側に接続するといったように、環境に合わせて好きに選べる。マイクを使わずにヘッドホンとして使いたい時は、マイクを取り外すこともできる。
また、ケーブルには音量の上げ下げ/マイクのミュート切り替えが可能なスイッチも配置しており、会議中にいちいちPC上で切り替えなくても、手元ですぐに操作できるのも嬉しい。
ちなみにケーブルは、USB接続のものと3極ステレオミニプラグのアナログ接続ケーブルの2本が付属している。ステレオミニプラグで接続した際はマイクは使えないが、例えば音楽だけ聴くのにPCのUSB端子を塞ぎたくない場合や、ポータブルオーディオプレーヤーなどに接続する際に有用だ。
しかし、いくら使いやすいと言っても、値段が高すぎれば導入するのは難しい。実際、PC用でそれなりに名の知れたメーカーのゲーミングヘッドセットとなると、1万円を超える製品はザラだ。仕事で使うだけであれば、ヘッドセットにそれだけのお金を出すかは悩ましいところだ。
「G-Tune GAMING HEADSET」は、単体で7980円(税別)。ゲーミングヘッドセットとしてはエントリークラスくらいの価格帯に当たる。また、BTO PCを販売するマウスコンピューターの製品だけあって、BTOメニューとしてPCの付属品にも選択でき、その際は+5980円(税別)で購⼊できる。テレワーク⽤のPCをまだ購⼊していないという⼈は、同時に購⼊すればお得になるというのもありがたい。
ゲーミングヘッドセットの中には、中華製の3000~4000円台の製品もあるので、決して激安製品という訳ではないが、価格が安い製品はプラスチック製で、子供のおもちゃのようなチープさを感じ、また大きくて重い製品も多い。しかし、本機はシンプルで割としっかりとした作りで、装着感も軽めで、ゲームに適した機能を備えて、この価格帯というバランスがイイ。
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