リッチなコンテンツはどこまで楽しめるのか
性能面を見ると、チップセットはSnapdragon 630、メモリーは4GB、ストレージは64GBと、やはりミドルクラス相応といえる内容である。とはいえこの性能は、シャープの「AQUOS sense3」や、同じソニーモバイルコミュニケーションズの、21:9ディスプレーを採用した「Xperia 8」など、2019年冬に投入されたミドルクラスのスマートフォンと実は同等なのだ。
実際に使っていても、ウェブサイトなどを勢いよくスクロールした際、時々一瞬動作が止まる“引っ掛かり”が起きることはあるものの、そうした操作をしなければ不満を抱くことはない十分な性能を持っている。Android 10へのアップデートも発表されているので、長く利用するという意味でも安心感があるだろう。
では、もう少しリッチな使い方に関してはどうだろうか。YouTubeなどの動画サービスに関しては、ネットワーク品質に問題がなければ十分な品質で再生できるが、やはりディスプレーが狭いので映像が小さくなってしまうのは否めない。
ゲームに関してはどうだろうか。あえて3Dを駆使したゲームをいくつかプレイしてみたが、ゲーム側がスマートフォンに合わせてある程度画質などを調節してくれるので、このくらいの性能のスマートフォンであればプレイに支障をきたすことはないようだ。ただ、やはりディスプレーが狭いので、遠方の敵を探して撃つようなバトルロワイヤル系のFPSやTPSなどは遊んでいると目が辛くなるのは事実。ゲームによって相性があるといえそうだ。
一方で適していると感じたのが音楽だ。Xperia Aceはハイレゾに対応しているほか、フロントステレオスピーカーを備え、なおかつ3.5mmのイヤホンジャックも備えているなど、音楽を楽しむ機能は充実している。ストレージはあまり大きくないが最大512GBのmicroSDを増設できるし、ストリーミング型の音楽配信サービスの中にはMVNOの低速モードでも十分楽しめるものもある。
ちなみにXperia AceはFeliCaを搭載しているので、「モバイルSuica」などの電子マネーには一通り対応できる。もちろんQRコード決済も利用できることから、日常的なキャッシュレス決済に使うのにも適しているだろう。
【まとめ】日常使いではまだまだ現役で活躍できる
改めて検証してみると、Xperia Aceは日常使いをする上では今購入しても十分現役で利用できる性能を持っている。片手での操作や文字入力がしやすいので、SNSを中心としたコミュニケーション用途には非常に適しているし、キャッシュレス決済などはそのコンパクトさが非常に活きてくるとも感じる。
もちろんデザインは古さを感じさせるし、ディスプレーも狭いことから「安くてもカッコよくて性能が高いスマホが欲しい」という人には向かないだろうが、そうした高度な機能を求めない人ならまだまだ購入しても損はないスマートフォンといえそうだ。
ドコモ「Xperia Ace SO-02L」の主なスペック | |
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メーカー | ソニーモバイルコミュニケーションズ |
ディスプレー | 5型 |
画面解像度 | 1080×2160ドット |
サイズ | 約67×140×9.3mm |
重量 | 約154g |
CPU | Snapdragon 630 2.2GHz+1.8GHz (オクタコア) |
内蔵メモリー | 4GB |
内蔵ストレージ | 64GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大512GB) |
OS | Android 9 |
最大通信速度(下り/上り) | 500Mbps/75Mbps |
VoLTE | ○(HD+) |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | アウト:約1200万画素(F値1.8)/イン:約800万画素(F値2.4) |
バッテリー容量 | 2700mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
ワンセグ/フルセグ | ×/× |
防水/防塵 | ○/○ |
生体認証 | ○(指紋) |
USB端子 | Type-C |
Qi | × |
カラバリ | パープル、ブラック |
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