最大クロック5GHz以上のモデルが4SKUもラインアップ
Comet Lake-Hは最大5.3GHz!Intel第10世代Core Hのi7は5GHz以上が当たり前?
Core i7でもIntel Thermal Velocity Boostに対応
Core i7-10850Hはベースクロックもターボ・ブースト時の最大クロックも前世代のCore i7-9850Hより上になる。面白いのは前世代では非対応だったIntel Thermal Velocity Boostへ対応している点。同機能はCPUの温度が低温で電力に余裕がある時に、自動で動作クロックをターボ・ブースト 2.0以上の水準に上げる機能だが、これは第8世代Core Hプロセッサーから一部モデルに実装されいる。
これは今回新たに導入されたターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0との違いが非常にわかりづらい。基本的に、IntelのCPUを紹介している公式ウェブサイト「Intel Ark」における「ターボ・ブースト利用時の最大周波数」は、そのCPUにおける「シングルスレッド時の最大クロック」となる。
そのため今回の場合、そのクロックがターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0起因のクロック、Intel Thermal Velocity Boost起因のクロック、あるいはその両方が機能した時のベストケースになると思われる。
なお、ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0に関しては、ハイエンドデスクトップPC向けのCPUであるBroadwell-Eから登場した機能で、詳しくは当時の記事を参照してほしい。とは言え、未だに謎挙動の多い機能という印象ではあるのだが……。
Core i7-10750HもIntel Thermal Velocity Boostに対応し、ターボ・ブースト利用時の最大クロックは5GHzと前世代のCore i7-9750Hから大きく伸ばしている。おそらくこの大幅なクロックの増大は世代が進んだことによる加算ぶん+0.1GHz、ターボ・ブースト・マックス・テクノロジー 3.0で+0.2GHz、Intel Thermal Velocity Boostで+0.2GHzといった振り分けではなかろうか。
Core i5になると、Intel Thermal Velocity Boostは非対応となる。しかしながら、Core i5-10400HもCore i5-10300Hもベースクロックとターボ・ブースト利用時の最大クロックがアップしている。ゲーミングノートPCにおける描画性能はディスクリートGPU(以下、dGPU)に強く依存するが、CPUの動作クロックが足を引っ張るシチュエーションも多い。第10世代Core Hプロセッサーではその部分を強化したかったのだろう。
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