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Ryzenの消費電力と発熱を抑える「Ecoモード」でRyzen 9 3950Xの性能はどう変わるか検証してみた

2020年04月08日 11時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ASCII

ゲームでは大きな差は生まれなかった

 続いてはゲーミング性能もチェックしよう。まずは「3DMark」の“Fire Strike”と“Time Spy”のスコアーを比較する。GPUは前掲の通りRTX 2080Tiなので高スコアーが期待できるが、CPUのEcoモードでどの程度下に引きずられるかに注目したい。

「3DMark」Fire Strikeのスコアー

「3DMark」Time Spyのスコアー

 まず総合スコアーは一部例外もあるが概ねCINEBENCH R20と同傾向。なぜかFire Stikeは定格時の方が僅かに低く出たが、これは揺れの範囲内といってよい。CPUパワーが要求されるFire StikeのPhysicsとCombined、Time SpyのCPUに関してもEcoモードにすると若干低くなる(1箇所だけ例外はあるが)ことも分かった。Graphicsはほぼ横並びなので、CPUをあまり使わないゲームであれば、Ecoモードでも体感可能な差にはならない、ということも分かる。

 では軽めのゲームは、ということで「Apex Legends」のフレームレートでチェックしてみた。射撃練習場における一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測する。画質設定は最高とし、GPUボトルネックが出ないようフルHD環境で検証した。

「Apex Legends」1920×1080ドット時におけるフレームレート

 144fpsで頭打ちになるゲームだが、今回の検証ではGPUパワーに比して少々軽すぎたようだ。このゲームではEcoモードはほぼ影響が出ないことが分かった。

 これでは不完全燃焼なのでCPU負荷の高い「MONSTER HUNTER: WORLD」を試してみよう。APIはDirectX12とし、画質は“最高”、解像度は1920×1080ドットに設定。集会エリアにおける一定のコースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定した。

「MONSTER HUNTER: WORLD」DirectX12、1920×1080ドット時におけるフレームレート

 このゲームだと6コア/6スレッドでほぼCPUが手一杯になる程度にCPUを使ってくれるため、コア数の多い上位CPUほどフレームレートは高くなるが、Ecoモードで目に見えて下がることはなかった。もっともこの計測は数分で終わってしまうため、もっと長時間ゲームをしたら差が開く可能性はある。ただそれでも大きく変化することはないだろう。

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