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ディーン・フジオカ氏も応援! 南相馬がロボット開発の拠点に!

2020年02月17日 15時00分更新

福島で開催のロボットイベントは
ディーン・フジオカ氏がアンバサダーに

 2月15日、福島県南相馬市にある浮舟文化会館にて「第4回福島イノベーション・コースト構想シンポジウム」が開催された。シンポジウムでは、自治体の首町挨拶や福島をメインに活動をしている企業や学生の講演が行なわれたほか、WRS(ワールドロボットサミット)のアンバサダーとして、俳優のディーン・フジオカ氏の就任などが発表された。

シンポジウムではWRSアンバサダーにディーン・フジオカ氏が就任したと発表された

 福島イノベーション・コースト構想は、東日本大震災及び原子力災害によって失われた浜通り地域等の産業を回復するため、新たな産業基盤の構築を目指す構想。シンポジウムに登壇した福島イノベーション・コースト構想推進機構の理事長の斎藤 保氏は「新しいビジネスモデルを構築して、最重要課題である浜通りの復興につなげたい。多くの人がチャレンジして復興の原動力となるように、福島イノベーション・コースト構想を進めていきたい」と語った。

福島イノベーション・コースト構想推進機構 理事長 斎藤 保氏

福島イノベーション・コースト構想は福島の新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト

 南相馬市には福島イノベーション・コースト構想に基づいて整備されたロボットの研究開発拠点「福島ロボットテストフィールド」があり、8月20~22日まで開催されるWRSの会場にもなっている。そのため、今回のシンポジウムでWRSアンバサダーとしてディーン・フジオカ氏の発表の場として選ばれたわけだ。

南相馬に設立された「福島ロボットテストフィールド」

WRSアンバサダーに就任したディーン・フジオカ氏

 福島県が出身という縁でWRSアンバサダーのオファーを受けたディーン・フジオカ氏は、「子どものころからアニメなどでロボットには親しみがあった。今回世界中からいろいろな分野の最先端技術に触れられ、これからどう世界が向かっていくのか感じられる貴重な体験になる。地球規模で未来に向かって歩を踏み出せるように貢献させていただきたい。福島は大きな災害があったので、災害対策などで活躍するようなロボットやテクノロジーが見所」とWRSの開催を楽しみにしている様子だった。

シンポジウムでは展示ブースも用意されており、福島イノベーション・コースト構想に関連する企業が出展し成果を披露していた

 またWPS応援サポーターの杉本雛乃氏もディーン・フジオカ氏とともに登壇。杉本氏はミス・インターナショナル2018日本代表で、現在は東京大学大学院工学研究科で学ぶ現役の理系学生でもある。杉本氏は「ロボット掃除機なども登場しており、これからは女性がロボットを使っていく時代。女性の意見が大事になってくると思うので、女性の立場としてコミュニケーションがとれれば」と、WRSに積極的に関わっていく姿勢を見せていた。また、WRSの見所として「ロボットの大会ではあるが、社会実装につなげているのがポイント。未来のコンビニなど、自分たちに身近な生活に直結したロボットが体験できる。さらにWRSでは地元福島の料理や食材を出すキッチンカーなどもあり、文化体験もできる。家族で来て地元の温かさも体験してほしい」と語った。

WRS応援サポーター 杉本雛乃氏

SkyDriveやアイリスオーヤマが
福島を開発拠点にすることの優位性を語る

 シンポジウムでは、福島ロボットテストフィールドを活用してドローンの開発を行なっているSkyDriveの代表取締役 福澤知浩氏や、アイリスオーヤマの代表取締役会長 大山健太郎氏が登壇。SkyDriveは現在「空飛ぶクルマ」として、有人ドローンの開発を進めており、福島ロボットテストフィールドを「雨天をはじめとするあらゆる状況を想定したテストができる研究開発拠点」としてその優位性をアピールしていた。

SkyDrive 代表取締役 福澤知浩氏

SkyDriveは福島ロボットテストフィールドを活用して開発をすすめている

 さらに大山氏は、アイリスオーヤマは宮城県仙台に本社を置く東北企業であり、一般的には生活家電メーカーとして認知されているが、東日本大震災を機に農業の分野にも進出。米の美味しさを損なわないよう熱を抑えた精米ができる工場を作るなど、最先端の技術で「農業を効率的な経営ができる大きな産業にしたい」と語っていた。

アイリスオーヤマ 代表取締役会長 大山健太郎氏

アイリスオーヤマグループは、震災でダメージを受けた「舞台ファーム」を支援する形で、農業へ参入

 そのほか、東京農工大学の学生や相馬農業高等学校の生徒による活動報告や、最先端の技術で新しい農業にチャレンジしている、企業や学校によるトークセッションも実施。最新のテクノロジーを活用することで、福島は元の姿への復興にとどまらず、新しく生まれ変わろうとしているのがわかるシンポジウムだった。

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