週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

便利なサービスを使って時間短縮で英語を身につけよう

映像の一部を見て英会話の意味を答える練習!ヒアリング向上に最適なサービス「Voscreen」

 PCやスマホを使って、英語学習を時短にする便利なサービスやツールなどを紹介する連載。今回は、著名映画などの映像を見ながらリスニングを鍛えられる「Voscreen」をご紹介します。

様々な映像から短文を聞き取り回答していく「Voscreen」

長束氏のおすすめポイント
パラフレーズされた内容で学べる

 英語は同じ単語や表現の繰り返しを避ける傾向が強い言語だとよく言われる。同じような内容を言葉を変えて表現することを「パラフレーズする」というが、この能力を鍛えることで同じ単語を繰り返し使ってしまう幼稚な英語から脱却できる。当然、愚直に単語や表現を覚えそれぞれ使われるコンテキストを押さえていくことが大事なのは大前提であるが、「Voscreen」では答えの選択肢がパラフレーズされているので自分のリスニング力を試しながら言い換え表現の学習もできる。聞き取れた内容をそのまま書きとるディクテーションという訓練は音を聞き取る能力の向上に役立つが、少しレベルを上げて学習したい方にはパラフレーズが理解できるかどうかまで確認できるこのサービスをおすすめしたい。

「Voscreen」(外部リンク)は、映画やYouTubeの動画などの映像の一部を視聴し、その会話を聞き取って意味を答える、というサービス。PC経由以外にも、スマートフォンアプリも用意されている。

「Voscreen」では、映像内の発言をとにかく聞いて意味を答える形式。映画の中の会話だったり、ナレーションだったり、歌だったり、映像の中身は様々で、その中の一文を聞き取り、その意味を2択から選択していく。

チュートリアル画面。映像を見た後、字幕のオン/オフを選ぶと選択肢が表示される。繰り返し再生も可能

これは字幕をオンにした状態。字幕が映像内での言葉で、その意味を自分の母国語で回答する。母国語を日本語にすれば、この問題が日本語になる

 映像を繰り返し再生することもできるので、きちんと聞き取れるまで確認できる。最初は字幕をオンにすれば、聞き取りが正確かどうかの確認もできる。設定で日本語にすると、質問が日本語になるので、意味をきちんと捉えられているかどうかの確認も可能だ。

実際の回答例

「実生活の文脈にもとづいた」という例文を揃えているようで、とにかく聞き込んでいくことで、英語の表現に慣れて、幼児が母国語を学習するように英語を覚えていく、というのが「Voscreen」の学習プロセスだ。そのため、毎日20~40分間、繰り返すことが推奨されている。

 さらに「Voscreen」が開発したという「Artificial Linguistic Intelligence for Visual Education system」(ALIVE)が、「AI先生」機能を提供。ユーザーの学習状況から適切なコンテンツを提供してくれる、という。そのため、「適当に回答する」のではなく、きちんと回答することを求めている。

 設問は、ビギナーからアドバンスまでレベル分けされたもの、文章の構造によって分類されたものなど、いくつかの分類がされている。基本的にはステップごとに進み、慣れてきたらレベルを上げていくといいだろう。回答数はデータとして記録されていき、ランキングなどの結果も表示される。

レベルなどによって分類された映像を次々と見ていくことで、英語能力を鍛えていく

 理論的なことはともかくとして、コンテンツとしては有名映画からTEDのような学術コンテンツ、音楽と幅広く、繰り返しチャレンジする気になる。色々な人物の、色々な話し方を聞き込むことができるため、確かに学習には役立ちそう。短文なので、繰り返し聞くのもそれほど苦にはならないし、様々なバリエーションの会話などが聞けるので、英語圏の街中で耳を澄ましているような感覚にもなる。

 そうした点で、通勤電車内で繰り返し利用するのに良さそうだ。通勤時間の周囲の会話が英語になるようなもので、そうした英語の環境に触れることで、英語に慣れてヒアリング能力が向上することは期待できそう。

 反復練習によって耳を鍛えられる「Voscreen」。ヒアリング能力の向上を目指している人に最適だろう。

協力:長束 啓樹(ENGLISH COMPANY)

大学在学中は、外国語学部で英語学・英文学・音声学などを学び、米ケンタッキー州でTESOL(英語教授法)について学ぶ。帰国後は、教育業界で英語指導に携わり実務経験を積んだ。各種SNSを駆使し英語学習に便利なWebサービス等について調べ、実際に使っては周りに紹介している。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう