最近はYouTubeやNetflixなどの動画サービスも増えてきたが、まだまだDVDなどで動画コンテンツを所持しているという人も多いはず。とはいえ、再生にはDVDプレーヤーが必要なので、お風呂に入りながら観たいときや、テレビのない部屋で観たいときに困ることがある。DVDも動画サービスのように手軽に観たい--そんなニーズに応えたのが、アイ・オー・データの『DVDミレル(DVRP-W8AI2)』だ。
↑アイ・オー・データの「DVDミレル(DVRP-W8AI2)」。実売価格は1万7100円前後。色はブラックのみ。 |
「DVDミレル」の本体サイズは、CDケースサイズ程度の約145(W)×168(D)×19(H)mm、重さは約430gとかなりスリムボディー。天板は光沢があり、なかなかしゃれている。本製品の最大の特徴は、Wi-Fiを使ってスマホやタブレットと接続できること。Wi-FiはIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応しており、5GHz帯、2.4GHz帯ともに利用できる。
↑ローディング方式はトレイタイプ。回転軸にディスクをカチッとはめて利用する。 |
スマホから操作するには、専用の『DVDミレル』アプリが必要で、アプリはiOS、Android両方に対応している。ワイヤレスで視聴できるため、本製品が離れた場所にあっても問題なく、距離にもよるがお風呂場へスマホを持ち込んで観ることも可能だろう。DVDでしか観られないコンテンツもスマホで手軽に楽しめるというわけだ。
電源はACアダプターのほか、付属する電源供給用のUSBケーブルも利用できる。5V2A供給可能なモバイルバッテリーに接続すれば、コンセントやUSB給電できない環境でも楽しめる。本製品と直接Wi-Fi接続するため、製品をカバン中に入れて(本体は水平動作なので、垂直な状態では再生できない点に注意)、電車の中で楽しんだり、DVDプレーヤーのないクルマでもスマホで視聴できたりと、さまざまな場所が即席シアターへと変貌する。
なお、屋外では5GHz帯の電波を使用してはいけないため、底面の屋内モード(5GHz/2.4GHz)と屋外モード(2.4GHzのみ)のスイッチで、利用する周波数帯を切り替えておこう。
↑モバイルバッテリー用に付属している電源専用のUSBケーブル。アイ・オー・データではAnkerの製品を推奨している。 |
↑底面にはWi-Fiの利用する周波数帯を切り替えるスイッチがある。利用する環境に合わせて切り替えよう。 |
さっそく実際に使ってみた。まずは、スマホにアプリをインストールする(筆者はiPhone Xで試してみた)。アプリを起動する前にDVDミレル本体の電源を入れて、スマホとWi-Fi接続しておこう。パスワードは本体底面に記載されているので、それを見ながら設定する。
↑Wi-Fiの接続は設定画面から「IO-mieru」の付いたSSIDを選択。5GHz帯が利用できるならそちらを使おう。 |
↑パスワードを入力。本体の底面に記載されていて、5GHz帯、2.4GHz帯共通。 |
↑接続後は「インターネット未接続」と表示される。Wi-Fi経由ではネットに接続できない。 |
アプリを起動すると、まずシリアル番号の入力画面が出るで、マニュアルに記載されている番号を入力。その後本体が認識され、メニューが表示される。先にWi-Fi接続しておかないと、うまく本体が認識してくれないので注意しよう。
↑シリアル番号は本体付属のマニュアルに記載されている。 |
↑本体が認識されれば、DVDを視聴できる。Wi-Fi接続し忘れたら、一度アプリを終了して接続後に起動しよう。 |
DVDを本体に入れてメニューから選択すると再生が始まる。メニュー操作はタップしてもいいし、画面をタップすると上下左右と決定ができるバーチャルコントローラーが表示されるので、それで操作してもいい。もちろん、チャプター移動や10秒戻ると60秒進むボタン、字幕のオン/オフ、マルチアングル、メニューボタンも用意されている(コンテンツに合わせて非表示のものもある)。
↑メニューは項目をタップしてもいいが、コントローラーを表示して操作することも可能。 |
↑コントローラーを表示させた状態。DVDプレーヤーのように操作できる。 |
一時停止と再生を繰り返してみてもすぐに反応したので、操作のタイムラグは感じない。ただし、再生を途中でやめてアプリを終了したあと、またその時点から再生するレジューム機能では、再生するまでの時間が少々かかった。「再生しないなぁ」と思ってもしばらく待っていよう。
↑再生再開時に、レジュームするか否か選択できる。 |
視聴方法に関しては、別売のVRビューアー「ハコスコ」シリーズにも対応し、VRモードでの試聴が可能。劇場や映画館の気分でDVDを観たい方は試してみるといいだろう。エプソンのスマートグラス「MOVERIO」にも対応しているが、再生には専用の「DVDミレル for MOVERIO」のインストールが必要だ。
DVDだけでなく、アイ・オー・データの「CDレコ」シリーズと同様、CDの録音機能にも対応している。ケーブルを接続する必要がなく、PCレスな環境でも録音できるので、CDをデータ化したい人にはDVDも観られる本製品は一石二鳥と言えよう。再生できるのはこのアプリ上のみだが、iTunesの楽曲も取り込めるので普段使いでも問題はないはずだ。
↑「CDレコ」アプリを別途インストールすれば、CDをスマホへ直接データ化できる。楽曲のタイトルは、Wi-Fiがネットに接続していなくても自動で取得された。 |
↑録音時間はCDレコのケーブル版と変わらない。 |
iPhone Xで利用していた際、本製品にWi-Fi接続しているとネットに接続できないと思ったら、LTE経由で接続してくれた。いちいち、Wi-Fiを切ったり接続し直したりせずにネットができるのは便利だ。ただ、Wi-Fi気分で使っているとすぐ“ギガがない”状態になるので注意しよう。
実売価格は1万7100円前後。PCを持っていない人やDVDをスマホやタブレットなどでワイヤレスに視聴したい人などにピッタリ。最近の一人暮らしだとPCに限らず、テレビやレコーダーを持たない人も多いと思うが、昔買ったCDやDVDを楽しみたいという人も本製品があれば安心だ。
■関連サイト
「DVDミレル(DVRP-W8AI2)」製品ページ
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15,357円
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